本問は『工事進行基準』の仕訳。第21回試験の第1問‐仕訳問題の4問目。当該論点は、他の問題で頻出だが、時折、本問のように仕訳問題として登場することもある。本問は、「見積り変更」バージョンの問題です。公式を頭に叩き込んで臨みます。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。
◇問題◇
◇勘定科目群◇
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結論から言うと、「答えはこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
本問のテーマの「工事進行基準」は、徹底して『公式の暗記』に尽きます。
まず、テキストの公式を丸暗記です。あやふやなところがゼロになるまで、電車やバスの中で叫んで、警官から事情聴取を受けてください。配偶者がいい気味だとほくそ笑むはずです。
ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者のボルトを締めるときの方です。
「工事進行基準」の「見積り変更」の公式は以下のとおり。
工事収益=修正後工事収益総額×当期末までの実際発生原価/修正後見積工事原価-過年度工事収益総額
当該『公式』を、まずは丸暗記してください。
公式の引き算部分の「過年度の工事収益(完成工事高)」から計算します。
注意すべきは、「工事原価の見積り」があったのは、「当期」という時間軸です。
んなもんで、「前期の工事収益(完成工事高)は、前期の見積りで計算する」ってな塩梅です。
つまり、以前の見積原価「6,800,000」で計算して、修正見積原価「7,200,000」では計算しない、という塩梅です。
このあたりは、けっこう混乱しやすいところなので、意識的に憶えておいて下さい。
計算そのものはカンタンで、公式に数字をぶち込むだけです。
「8,000,000×1,020,000/6,800,000-0」の「1,200,000」が、前期の工事収益です。
当期の工事収益(完成工事原価)は、「工事原価の見積り変更」があったので、先述したように、修正後の工事原価で計算します。
当期の実際発生原価は「4,884,000」で、前期の実際発生原価は「1,020,000」なので、公式の分子部分「当期末までの実際発生原価」は、この2つを足したものになります。んなもんで…、
「8,000,000×(1,020,000+4,884,000)/7,200,000-1,200,000」の「5,360,000」が当期の工事収益(完成工事高)となります。
下線を引いた分母は、言うまでもなく、見積り修正後の工事原価です。
仕訳に必要な数字は計算できました。
本問では、「工事に関する仕訳をしろ」とあるので、損益2つの仕訳を切ることになります。
期末に行なう、恒例のアレです。
まず、費用のほうです。工事に費やした費用の総額である「未成工事支出金」を「完成工事原価」に振り替えます。
問題文にあるように、当期の実際発生原価は\4,884,000なので…、
借方:完成工事原価 4,884,000
貸方:未成工事支出金 4,884,000
…と相なります。
次に、収益の仕訳です。
当期の工事収益(完成工事高)は\5,360,000です。当該金額はまだ受け取っていないので、売上債権として「完成工事未収入金」で処理します。
「完成工事未収入金」は資産の増加で、完成工事高は収益の増加なので…、
借方:完成工事未収入金 5,360,000
貸方:完成工事高 5,360,000
…と相なります。
答えは…、
…です。
一口コメントです。
「工事進行基準」は、ホント、『公式の暗記』が必要です。
あいまいにしか憶えてないと、本試験ではほぼ間違うので、完璧を期してください。
建設業経理士2級の仕訳問題には、『解答に記号を付す』という、他の簿記試験にはない、固有の特徴があります。
このように、勘定を書く左側に「記号欄」があり、当該記号は「使用勘定科目群」にあります。
本試験という緊張している時だと、“ついウッカリ”忘れることがあります。
あまり意味がないので面倒ですが、普段から、記号を記入する訓練をしておきましょう。毎回やっていると、身体が覚えるので、本試験でポカをしません。
1問:有価証券の種類・・・「ふつう」。
2問:利益処分・・・「ふつう」。
3問:貸倒れ・・・「ふつう」。
4問:工事進行基準・・・「ふつう」。
5問:手形裏書・・・「ふつう」。
結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。
当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。
公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。
PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。
なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。
アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。
とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。
受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。
教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、
簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。
簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、
過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。
建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。
建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。
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