本問は『除去』の仕訳。第13回試験の第1問‐仕訳問題の1問目。仕訳問題での定番問題です。減価償却に注意すれば、大丈夫です。あと、「貯蔵品」と指定されているので、ここにも注意です。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。
◇問題◇
◇勘定科目群◇
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結論から言うと、「答えはこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
定番の論点です。過年度の減価償却費を計算するだけです。
なお、本問では…、
・期首の除去なので、当期の減価償却費を計算しないで済む。
・減価償却の表記方法の「直接法」「間接法」の指定がないので、どちらで解答してもよい。
…という、「やさしい問題」となっています。
“ふつうの問題”なら、期中で除去して、当期の減価償却を月割計算させ、そして、「直接法」か「間接法」の指定をして、受験生を混乱させるのが常です。
本問がカンタンなだけです。どう出題されてもいいように、テキストを熟読しておきましょう。
ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者に水を注すときの方です。
先述したように、本問では、「直接法」か「間接法」の指定がありません。
とりあえず、なじみのある「間接法」で、つまり、「減価償却累計額」で処理して行きましょう。
まず、「購入から何年経過したか」を求めましょう。
設問には、「当期首(第7年目の期首)に除去うんぬん」とあります。
ですから、取得してから「6年」経過していることになります。
取得原価は\2,000,000で、残存価額は\200,000で、耐用年数は8年です。
ですから、「(2,000,000-200,000)×6年/8年」の「\1,350,000」が、「減価償却累計額」となります。(後述あり。)
機械の取得原価は、\2,000,000ですから、「2,000,000-1,350,000」の「650,000」が帳簿価格となります。
設問には、除去した機械の見積は、\250,000とあります。
帳簿上、「650,000」の価値があるのに、実際には、「250,000」の価値しかないわけです。
んなもんで、「650,000-250,000」の「400,000」の損となります。
当該「400,000」は、使用勘定科目から、「機械装置除去損」で処理します。固定資産除去損などで仕訳を切らないでください。
さて、これで役者はそろいました。後は、チョメチョメするだけです。
以下は、間接法(減価償却累計額)での処理です。
過年度の減価償却費は「\1,350,000」です。おなじみの「減価償却累計額」で処理します。
除去した機械の見積は、「\250,000」で、当該金額は、設問の指示通り、「貯蔵品」で処理します。
「機械装置除去損」は、「\400,000」です。
負債の減少と資産の増加と費用の増加なので…、
借方:減価償却累計額 1,350,000
借方:貯蔵品 250,000
借方:機械装置除去損 400,000
…と相なります。
機械を除去したのですから、当該機械をなくす処理をします。
今回は、「間接法」での処理なので、機械の取得原価をマルッと減らします。
資産の減少なので…、
貸方:機械装置 2,000,000
…と相なります。
先述したように、本問には、「間接法」か「直接法」かの指定がありません。ですから、以下の直接法による処理も正解となります。
直接法は、減価償却費を、直に取得原価から控除します。
先に計算したように、過年度の減価償却費は「\1,350,000」です。
機械の取得原価は、「\2,000,000」です。
そっくりそのまま引くので、「2,000,000-1,350,000」の「650,000」が、当期首の機械装置の帳簿価額となります。
先と同様に、除去した機械の見積は、「\250,000」で、当該金額は、「貯蔵品」で処理。
「機械装置除去損」は、「650,000-250,000」で「\400,000」です。
仕訳は…、
借方:貯蔵品 250,000
借方:機械装置除去損 400,000
貸方:機械装置 650,000
…と相なります。
これでも正解です。
答えは…、
…です。
一口コメントです。
現在、減価償却は、「残存価額ゼロ」がほとんどです。本問のような、残存価額がある処理は、もう出ないので、注意してください。
1問:除去・・・「ふつう」。
2問:買収・・・「ふつう」。
3問:社債・・・「ふつう」。
4問:工事進行基準・・・「ふつう」。
5問:仕入割引・・・「ふつう」。
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「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。
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