本問は『固定資産売却』の仕訳。第12回試験の第1問‐仕訳問題の3問目。おなじみの固定資産の処理に関する問題で、本問は、売却について問われています。期首売却なので、難しいところはありません。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。
◇問題◇
◇勘定科目群◇
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結論から言うと、「答えはこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
なお、本問では…、
・期首売却なので、当期の減価償却費を計算しないで済む。
・減価償却の表記方法の「直接法」「間接法」の指定がないので、どちらで解答してもよい。
…という、「やさしい問題」となっています。
“ふつうの問題”なら、期中で売却して、当期の減価償却を月割計算させ、そして、「直接法」か「間接法」の指定をして、受験生を混乱させるのが常です。
本問がカンタンなだけです。どう出題されてもいいように、テキストを熟読しておきましょう。
ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者に骨っこをあげるときの方です。
先述したように、本問では、「直接法」か「間接法」の指定がありません。
とりあえず、なじみのある「間接法」で、つまり、「減価償却累計額」で処理して行きましょう。
まず、「購入から何年経過したか」を求めましょう。
設問には、「前期末で5年経過)」と、あります。
ですから、取得してから「5年」経過していることになります。
取得原価は\2,000,000で、残存価額はゼロで、耐用年数は8年です。
ですから、「(2,000,000-0)×5年/8年」の「\1,250,000」が、「減価償却累計額」となります。(後述あり。)
機械の取得原価は、\2,000,000ですから、「2,000,000-1,250,000」の「750,000」が帳簿価格となります。
設問には、「売却価額 \500,000」とあります。
帳簿上、「750,000」の価値があるのに、実際には、「500,000」でしか売れなかったわけです。
んなもんで、「750,000-500,000」の「250,000」の損となります。
当該「250,000」は、使用勘定科目から、「機械装置売却損」で処理します。固定資産売却損などで仕訳を切らないでください。
さて、これで役者はそろいました。後は、チョメチョメするだけです。
以下は、間接法(減価償却累計額)での処理です。
過年度の減価償却費は「\1,250,000」です。おなじみの「減価償却累計額」で処理します。
機械の売却金額は、「\500,000」です。設問には、「1ヵ月後に受領」とあります。使用勘定科目から、「未収入金」で処理します。勝手に、「未収金」で仕訳をいけませんよ。
「機械装置売却損」は、「\250,000」です。
負債の減少と資産の増加と費用の増加なので…、
借方:減価償却累計額 1,250,000
借方:未収入金 500,000
借方:機械装置売却損 250,000
…と相なります。
機械を売却したのですから、当該機械をなくす処理をします。
今回は、「間接法」での処理なので、機械の取得原価をマルッと減らします。
資産の減少なので…、
貸方:機械装置 2,000,000
…と相なります。
先述したように、本問には、「間接法」か「直接法」かの指定がありません。ですから、以下の直接法による処理も正解となります。
直接法は、減価償却費を、直に取得原価から控除します。
先に計算したように、過年度の減価償却費は「\1,250,000」です。
機械の取得原価は、「\2,000,000」です。
そっくりそのまま引くので、「2,000,000-1,250,000」の「750,000」が、当期首の機械装置の帳簿価額となります。
先と同様に、機械の売却額は「\500,000」で、「未収入金」で処理。
「機械装置売却損」は、「750,000-500,000」で「\250,000」です。
仕訳は…、
借方:未収入金 500,000
借方:機械装置売却損 250,000
貸方:機械装置 750,000
…と相なります。
これでも正解です。
答えは…、
…です。
一口コメントです。
定番の固定資産の仕訳です。確実に点にしましょう。
1問:工事進行基準・・・「ふつう」。
2問:公社債利札・・・「ふつう」。
3問:固定資産売却・・・「ふつう」。
4問:貸倒・・・「ふつう」。
5問:仕入割戻・・・「ふつう」。
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「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
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