第12回‐仕訳過去問(H24/9実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は『固定資産売却』の仕訳。第12回試験の第1問‐仕訳問題の3問目。おなじみの固定資産の処理に関する問題で、本問は、売却について問われています。期首売却なので、難しいところはありません。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。

第3問‐固定資産売却

 ◇問題◇

 


 ◇勘定科目群◇

 

 (クリックして拡大。)

解説

 結論から言うと、「答えはこちら」です。

 本問のレベルは「ふつう」です。

 なお、本問では…、

 ・期首売却なので、当期の減価償却費を計算しないで済む。

 ・減価償却の表記方法の「直接法」「間接法」の指定がないので、どちらで解答してもよい。

 …という、「やさしい問題」となっています。

 “ふつうの問題”なら、期中で売却して、当期の減価償却を月割計算させ、そして、「直接法」か「間接法」の指定をして、受験生を混乱させるのが常です。

 本問がカンタンなだけです。どう出題されてもいいように、テキストを熟読しておきましょう。

 ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。

 対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者に骨っこをあげるときの方です。

過年度の減価償却費

 先述したように、本問では、「直接法」か「間接法」の指定がありません。

 とりあえず、なじみのある「間接法」で、つまり、「減価償却累計額」で処理して行きましょう。

 まず、「購入から何年経過したか」を求めましょう。

 設問には、「前期末で5年経過)」と、あります。

 ですから、取得してから「5年」経過していることになります。

 取得原価は\2,000,000で、残存価額はゼロで、耐用年数は8年です。

 ですから、「(2,000,000-0)×5年/8年」の「\1,250,000」が、「減価償却累計額」となります。(後述あり。)

損?益?

 機械の取得原価は、\2,000,000ですから、「2,000,000-1,250,000」の「750,000」が帳簿価格となります。

 設問には、「売却価額 \500,000」とあります。

 帳簿上、「750,000」の価値があるのに、実際には、「500,000」でしか売れなかったわけです。

 んなもんで、「750,000-500,000」の「250,000」の損となります。

 当該「250,000」は、使用勘定科目から、「機械装置売却損」で処理します。固定資産売却損などで仕訳を切らないでください。

 さて、これで役者はそろいました。後は、チョメチョメするだけです。

仕訳処理1

 以下は、間接法(減価償却累計額)での処理です。

 過年度の減価償却費は「\1,250,000」です。おなじみの「減価償却累計額」で処理します。

 機械の売却金額は、「\500,000」です。設問には、「1ヵ月後に受領」とあります。使用勘定科目から、「未収入金」で処理します。勝手に、「未収金」で仕訳をいけませんよ。

 「機械装置売却損」は、「\250,000」です。

 負債の減少と資産の増加と費用の増加なので…、

 借方:減価償却累計額 1,250,000

 借方:未収入金 500,000

 借方:機械装置売却損 250,000

 …と相なります。

仕訳処理2

 機械を売却したのですから、当該機械をなくす処理をします。

 今回は、「間接法」での処理なので、機械の取得原価をマルッと減らします。

 資産の減少なので…、

 貸方:機械装置 2,000,000

 …と相なります。

直接法では

 先述したように、本問には、「間接法」か「直接法」かの指定がありません。ですから、以下の直接法による処理も正解となります。

 直接法は、減価償却費を、直に取得原価から控除します。

 先に計算したように、過年度の減価償却費は「\1,250,000」です。

 機械の取得原価は、「\2,000,000」です。

 そっくりそのまま引くので、「2,000,000-1,250,000」の「750,000」が、当期首の機械装置の帳簿価額となります。

 先と同様に、機械の売却額は「\500,000」で、「未収入金」で処理。

 「機械装置売却損」は、「750,000-500,000」で「\250,000」です。

 仕訳は…、

 借方:未収入金 500,000

 借方:機械装置売却損 250,000

 貸方:機械装置 750,000

 …と相なります。

 これでも正解です。





まとめとこたえ

 答えは…、

 

 …です。

 一口コメントです。

 定番の固定資産の仕訳です。確実に点にしましょう。

12回‐第1問:仕訳

 1問:工事進行基準・・・「ふつう」。

 2問:公社債利札・・・「ふつう」。

 3問:固定資産売却・・・「ふつう」。

 4問:貸倒・・・「ふつう」。

 5問:仕入割戻・・・「ふつう」。

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PDF過去問の閲覧

 結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。

 

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 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

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建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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