36問‐平成31年4月 二ボ公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 平成31年4月 二級ボイラー技士の公式過去問の、第36問目の解説。本問は、ボイラー取扱作業主任者として二級ボイラー技士の選任を問うの問題です。繰り返し問われる論点です。基本は、知識問題です。テキストの数字を憶えたら1点です。

36問‐二級ボイラー技士選任

 

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 本問のレベルは「ふつう」です。

 免許がらみの問題としては、カンタンな部類です。

 簡易ボイラーや小規模ボイラーのややこしさに比べたら、ダンゼン、楽なはずです。

 さて、「ボイラー取扱作業主任者」ですが、テキストの表を暗記していれば、大丈夫です。

 選任基準は、「ボイラーの伝熱面積の合計」で決まります。

 当該伝熱面積の数字ですが…、

 500㎡以上・・・特級ボイラー技士

 25㎡以上500㎡以下・・・特級ボイラー技士、一級ボイラー技士

 25㎡未満・・・特級ボイラー技士、一級ボイラー技士、二級ボイラー技士

 …となっています。

 なお、「貫流ボイラー」のみ…、

 250㎡以上・・・特級ボイラー技士、一級ボイラー技士

 250㎡未満・・・特級ボイラー技士、一級ボイラー技士、二級ボイラー技士

 …となっています。

 このあたりのことが頭に入っていれば、本問は解けます。

 本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。

選択肢1

 1の「伝熱面積が25㎡の立てボイラー」ですが、誤った記述です。

 先に見たように、「伝熱面積が25㎡の立てボイラー」は、「25㎡以上500㎡以下・・・特級ボイラー技士、一級ボイラー技士」に該当します。

 よって、特級ボイラー技士か、一級ボイラー技士にしか、選任できません。

 なお、立てボイラーうんぬんは、本問では、解答に関係していません。

選択肢2

 2の「伝熱面積が25㎡の鋳鉄製蒸気ボイラー」ですが、誤った記述です。

 先に見たように、「伝熱面積が25㎡の鋳鉄製蒸気ボイラー」は、「25㎡以上500㎡以下・・・特級ボイラー技士、一級ボイラー技士」に該当します。

 よって、特級ボイラー技士か、一級ボイラー技士にしか、選任できません。

 なお、鋳鉄製蒸気ボイラーうんぬんは、本問では、解答に関係していません。

選択肢3

 3の「伝熱面積が40㎡の鋳鉄製温水ボイラー」ですが、誤った記述です。

 先に見たように、「伝熱面積が40㎡の鋳鉄製温水ボイラー」は、「25㎡以上500㎡以下・・・特級ボイラー技士、一級ボイラー技士」に該当します。

 よって、特級ボイラー技士か、一級ボイラー技士にしか、選任できません。

 なお、鋳鉄製温水ボイラーうんぬんは、本問では、解答に関係していません。

選択肢4

 4の「伝熱面積が240㎡の貫流ボイラー」ですが、正しい記述です。

 本問の場合、「250㎡未満・・・特級ボイラー技士、一級ボイラー技士、二級ボイラー技士」に該当します。

 んなもんで、二級ボイラー技士を、選任することができます。

選択肢5

 5の「最大電力設備容量が500kWの電気ボイラー」ですが、誤った記述です。

 よく出る規定で、「電気ボイラーは、電気設備容量20kWを1㎡とみなす」があります。

 本問の場合、「500kW」なので、「500÷20」で「25」となり、「25㎡」に換算されます。

 んなもんで、先に見た「25㎡以上500㎡以下・・・特級ボイラー技士、一級ボイラー技士」に該当します。

 よって、特級ボイラー技士か、一級ボイラー技士にしか、選任できません。

答え

 設問は、「二級ボイラー技士を選任できるボイラーはどれか?」です。

 「1」は「選任できない」です。

 「2」は「選任できない」です。

 「3」は「選任できない」です。

 「4」は「選任できる」です。

 「5」は「選任できない」です。

 答え:4

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過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

構造10問

 1問:熱及び蒸気・・・「ふつう」

 2問:空気予熱器・・・「ふつう」

 3問:炉筒煙管ボイラー・・・「ふつう」

 4問:ボイラー各部の構造及び強さ・・・「ふつう」

 5問:ボイラーの自動制御・・・「ふつう」

 6問:ブルドン管圧力計・・・「ふつう」

 7問:給水系統装置・・・「ふつう」

 8問:送気系統装置・・・「ふつう」

 9問:鋳鉄製蒸気ボイラー・・・「難」

 10問:自動制御用機器・・・「ふつう」

取扱10問

 11問:油だきボイラーの手動操作・・・「ふつう」。

 12問:ガラス水面計の機能試験・・・「ふつう」

 13問:単純軟化法によるボイラー補給水・・・「ふつう」

 14問:ボイラーの運転終了・・・「ふつう」

 15問:ボイラーの水管理・・・「ふつう」。

 16問:ばね安全弁及び逃がし弁・・・「ふつう」

 17問:酸洗浄・・・「ふつう」。

 18問:たき始め・・・「ふつう」

 19問:突然消火原因・・・「ふつう」

 20問:休止中の保存法・・・「ふつう」

燃料・燃焼10問

 21問:燃料・・・「ふつう」

 22問:燃料油タンク・・・「ふつう」。

 23問:重油の水分及びスラッジ・・・「ふつう」

 24問:NOx・・・「ふつう」

 25問:燃料の分析及び性質・・・「ふつう」

 26問:燃料の燃焼・・・「ふつう」

 27問:ガンタイプオイルバーナ・・・「ふつう」

 28問:油だきボイラーの燃焼室・・・「ふつう」

 29問:ボイラー用ガスバーナ・・・「ふつう」

 30問:人工通風のファン・・・「ふつう」

法令10問

 31問:ボイラー室・・・「ふつう」

 32問:ボイラー取扱作業主任者・・・「ふつう」

 33問:伝熱面積の算定方法・・・「ふつう」

 34問:ボイラー検査証の再交付・・・「やや難」

 35問:鋳鉄製温水ボイラー・・・「ふつう」

 36問:二級ボイラー技士選任・・・「ふつう」

 37問:付属品管理・・・「ふつう」

 38問:鋼製温水ボイラー・・・「ふつう」

 39問:貫流ボイラー・・・「やや難」

 40問:事業者変更・・・「ふつう」

独学向け教材

 独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。

 ま、読むのがメンドウな人は…、

 過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、

 そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。

 わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 サブ機として、試験後も活躍するはずです。

 amazon参考‐Fire HD

ボイラの後は、乙4で

 乙4とは、「危険物取扱者 乙種4類」のことです。

 お馴染みの油炊きボイラーでは、「重油」を使います。

 「重油」の補充等の際、乙4があると“立ち合い”ができることから、「2ボ」と「乙4」とは、実に、相性のよい資格となっています。

 昨今では、油炊きボイラーが減っているとはいえ、まだまだ数があります。2ボと乙4があれば、とりあえず仕事があって、食いっぱぐれはないので、2ボ合格後は、「乙4」取得を目指してください。

 試験勉強等については、「乙種4類の独学」と、「乙4のテキスト・問題集を参考にしてください。

二級ボイラー技士のこまごましたもの

 二級ボイラー技士と相性のよい資格に、「危険物取扱者 乙種4類」があります。

 二ボ合格後の取得資格に、ピックアップしておくとよいでしょう。勉強方法等は、「乙4 独学前編:重要試験情報」や「乙4 独学後編:勉強方法」を一読ください。

 二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。

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