消防設備士 甲種4類・乙種4類の独学‐1発合格の勉強方法と傾向と対策

ひとくち消防設備士 甲種4類・乙種4類

 結論から言うと、消防設備士甲種4類・乙種4類は、定番のテキストと問題集で、『2~3回』、問題演習をすれば、独学合格できます。

 わたしは、「2電工」を受験資格に、「甲種4類」を受験しましたが、無事、1発で合格できました。

 

 当時、使ったのは「わかりやすい! 第4類」、「本試験によく出る! 第4類」、製図対策に「製図試験の完全対策」を利用しました。今の試験でも、定番のこれらで支障ないです。

 さて、最初は、感知器というトンチキな機械と、馴染みのない専門用語の数々に、戸惑い、嘆き、塩水を飲むような苦痛を憶えることでしょう。

 しかし、本試験問題はシンプルな「知識問題」が多く、まったくのド素人でも、1~3ヶ月の間、テキストと問題集を繰り返せば、間違いなく、合格点の6割は確保できるようになります。

 ところで、本試験では、「筆記試験」と「実技試験」が課せられますが、後者の「実技試験」に一抹の不安がある人も居られるでしょう。

 安心してください。両方とも、ペーパー試験です。感知器の実物を操作したり、整備・点検したりしません。

 筆記参考:公式過去問‐甲4:30問:感知器・発信機

 技能参考:公式過去問‐甲4:実技

 こうした次第で、消防設備士試験とは、『問題を解く回数』で決まる試験となっています。ちゃんと勉強すれば必ず受かります。頭の良し悪しよりかは、“やるかやらないか”で合否は分かれます。

 加えて言うと、通電しないので、感電の恐れもありません。危険な作業がないので、甲斐性のない男性から、たおやめの大和撫子まで、安心して受験できます。なお、消防設備士は、何気に総務系資格です。(メンドウな消防・防災要員です。)1つ持っておいて、損はないです。

 んでは、以下に、消防設備士の甲4・乙4の進め方や注意事項、独学の仕方などを述べていきます。

インデックス

  1. 試験免除について
  2. 合格基準-4割足切
  3. 公式過去問について
  4. 使用教材
  5. 傾向
  6. 対策
  7. 勉強方法を手短に‐三日写真
  8. 法令の勉強方法
  9. 構造、機能、工事・点検の勉強方法
  10. 電気の基礎的知識の勉強方法
  11. 実技の勉強方法
  12. 製図の勉強方法
  13. こまごましたもの

試験免除について、必ず知っておくこと

 消防設備士の甲種4類・乙種4類ですが、第2種電気工事士の免状で、試験の一部免除が享受できます。

 しかし、もの凄い『支障』があるので、「電工免除の実態」に、“必ず”目を通してください。一口で言うと、甘くありません!“ここ”を間違っていると、ドえらいことになります。(経験者は語る。)

合格基準-6割合格・4割足切

 消防設備士の受験に当たって、“必ず”知っておくべきことは、「足切り点」の存在です。

 消防設備士試験には、「試験科目ごとに、足切り点」が設定されており、足切り点は「4割」となっています。

 そして、最も大事なのですが、足切りは「試験科目ごと」に判定されます。

 ですから、「法令」「基礎的知識」「構造・機能、整備・工事」のそれぞれで、最低でも4割は正解しなければなりません。

 要は、全試験科目を満遍なく勉強しなくてはならない、といった寸法です。(オレは法令苦手だから捨てる)(いまさら理科の勉強なんて嫌。電気捨てる。)なんてことを、阻止しているわけです。

 消防設備士試験では、定番の試験戦術『やさしい所で点数を稼ぎ、むずかしい所は捨てる』が採れないので、注意をしてください。

 また、試験の一部免除を受けても、当該足切りは“残っている”ので注意です。

 参考:甲種4類の免除早見表

 乙種4類の免除早見表

 たとえば、「法令共通」の免除を受けた場合、残る「法令類別」を7問(乙種は4問)を解答することになります。

 4割以上ですので、甲種は最低でも「2.8問」ですから「3問」を、乙種は「1.6問」ですから「2問」を、正解しないと、他でどれだけ点数が取れても、足切りに引っかかって、不合格です。

 試験の免除を受けると、1問の比重が高くなって、足切りにかかりやすくなるので、注意してください。

 ところで、合格基準点は、「6割」です。競争試験ではないので、高得点を取る必要はありません。

公式過去問(例題)について

 公式では、「過去に出題された問題」が公開されています。しかし、問題・解答はありますが、解説がありません。

 そこで、公式の過去問(例題)に解説を付したものを「消防設備士 甲4・乙4、乙6、乙7の公式過去問+解説」に挙げています。問題演習の一環として、通勤・通学時にご活用ください。

消防設備士のテキスト・問題集

 戸惑うかもしれませんが、消防設備士の甲種4類・乙種4類とも、同じ教材を使います。

 教材のよい点・わるい点等の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのがメンドクサイ人は、定番の下記教材を使えば間違いありません。

 一口で言うと、テキストは定番の「わかりやすい! 第4類消防設備士試験」を…、

 問題集は、姉妹本の「本試験によく出る! 第4類消防設備士試験」でそろえます。

 甲種受験の方は、「4類消防設備士 製図試験の完全対策」を追加します。

 テキストと問題集は、消防設備士試験の定番シリーズで、試験会場では多くの人が使っていました。当方、甲4のみならず、乙6・乙7でもお世話になりました。

傾向

 消防設備士の甲4と乙4の傾向ですが、「言うほど、変わらない」です。

 試験対象は、「消防法と、それらに関する規則・規定・規制」なのですが、大きな火災・爆発事故がない限り、それらは改正されません。んなもんで、試験も変わらないといった寸法です。

 次に、問題レベルは、基礎・基本的なものに留まっています。

 例年、テキストに載ってあることが試験に出題されています。

 参考:公式過去問‐甲4‐4問:届出・検査

 参考:公式過去問‐甲4‐5問:免状

 んなもんで、実際の消火設備に触れてないと解けないとか、実務経験がないとわからないといったことはありません。

 基本的に、「テキスト」の勉強で、OKです。

 とはいえ、本試験では、難問・奇問、重箱の隅を突く問題も出題されます。

 参考:公式過去問‐甲4‐26問:P型1級の非火災報

 しかし、それらができなくても、他の問題で合格点を確保できるので、気にする必要はありません。

 なお、文系にとって頭痛の種の公式や数式の類ですが、それらは、「基礎知識」で問われるくらいです。しかも、出題数も限られています。

 「機能・構造」「点検」などの科目では、公式や数式の類は、まず出ないので、気にする必要はありません。

対策

 基本的に、消防設備士試験そのものが「暗記と記憶」が物を言う試験です 。

 また、試験そのものも、大きく変わらないので、「基礎・基本を重視」した勉強をしていれば、穏当に合格できます。

 先述したように、「回数」を基準に、テキストを2~3回、過去問を2~3回解いていれば、だいたいの論点は吸収できます。

 やることさえやれば受かるので、難しく考える必要はありません。

 “ふつう”の勉強をしていれば、文系だろうが理系だろうが、ド素人だろうが、『独学合格』です。

勉強方法を手短に‐三日写真

 最初の3日は機械的な作業を行います。

 まず、テキストのうしろの方にある、実技試験「写真の鑑別」のページを開いてください。写真鑑定の問題とは、「感知器の写真→この感知機は何ですか?→○○式感知器です」てな感じの問題です。

 

 短期合格のコツは、まずは、機械的に、各感知器の名前、そして、姿かたちを、頭に叩き込んでいくことです。

 つまり、ページの写真を見ながら、丸暗記・ド暗記を行うって寸法です。

 どうしてこんなことをするのかというと、筆記の勉強のときに、感知器の実物が頭に浮かばないと、何にも頭に入っていかないからです。

 前提知識ゼロだと、感知器の説明は単なる記号と文字の群れで、何にも特徴もつかめない!、違いもわからない!で、理解や記憶にたいへん骨が折れます。

 多少でもイメージが沸けば、たとえば、(差動式スポット型感知器…、ああ、あの出っ張り的な空間の中に、こぶくろがあるから、空気が熱で膨張して、接点が引っ付いて、電気信号が発信するんだなー)とか、(“定温型スポット型感知器・・・ああ、あの金属むきだしのやつね、熱でバチっと反り返るわけだ)ってな感じで、格段に理解が進みます。

 右も左も知らない中で、感知器の機械的なド暗記や丸暗記はめんどうですが、後々必ず楽になるので、写真鑑定から勉強しましょう。

 わたしが1ヶ月合格できたのも、最初に感知器の写真をおさえたからだと思ってます。

 「最初に写真」が、筆記の理解と記憶を深めるコツです。

法令の勉強方法

 問題演習をしてください。めやすは「2~3回」です。勉強すればするほど、点は伸びます。

 で、よく似た規定・語句が多いです。たとえば、防火対象物とか消防対象物とか消防設備点検資格者とか防火対象物点検資格者とか、防火対象物の定期点検とか消防設備の定期点検などです。

 で、こうした“似たもの”同士は、常に参照しあって何度も確かめます。

 

 こんな風に、常に参照できるようにして、「○○は何たらで、●●は何たら」という感じで、常に憶え直ししていました。

 「違い」を意識をして問題演習を消化していけば、混同も少なくなって、点数も上がります。

 なお、法令が苦手な人は、基本的な法律用語に慣れていないのが一因でもあるので、「法律用語のコツ-それは用語感覚」以下の法律用語に目を通しておきましょう。苦手意識はだいぶ改善します。

 「または」と「もしくは」や、「及び」と「並びに」などは、実に混乱するところです。

 そして、「以下・以上・未満・超える」です。一度は目を通して、使い方をチェックしておいてください。憶え違いをしていることが多々あります。「含むか、含まないか」は、頻出論点です。

 法令のまとめです。

 法令は、条文の数字や語句、定義のほか、感知器の基準等々を“憶えさえすれば合格点は取れる”ので、隙間時間を利用して憶えていってください。

 先に紹介したテキストと問題集には、たくさんの語呂合わせがあるので、積極的に活用してください。だいぶ、消化できます。

構造、機能、工事・点検の勉強方法

 メイン科目です。法令同様に、よく似た規定が多いです。

 「感知器の設置基準」と「感知区域のはり」とかは、“よく似ていて、受験生がよく間違える”ので超頻出です。

 最初は「わかってるし知ってる」のですが、中盤から終盤にかけて、どっちがどっちだったか混同するようになります。だから、“超頻出”なのです。

 常に『違いを意識して』、テキストを読んだり問題演習をしていきましょう。めやすは「2~3回」です。

 感知器や受信機・送信機の雨あられの専門用語に頭が痛くなるでしょうが、テキストを読む→問題集の問題演習で確認→復習ってなサイクルの勉強をすれば、どうってことありません。わたしは、これ以外の作業を、していません。

 法令でいったように、隙間時間や空き時間をフルに活用して、こまごました数字や規定を憶えていきましょう。

電気の基礎的知識の勉強方法

 わたしは電工免除組なので、勉強していません。

 理系出身で得意な人は、全く問題ないでしょう。

 が、文系等の苦手な人へのアドバイスです。

 とりあえず、足切り点の「4割確保」を目標にしましょう。失点は、その他の科目で、いくらでも点が稼げます。

 わたしは法令が「100%」でした。ですから、免除を受けず、電気科目を解答したとしても、足切り点さえ確保できていれば、法令で十分カバーできた次第です。

 

 電気は苦手!と深刻に考えないで、足切りに引っかからない程度に浅く勉強して、点数の取れる法令などに時間や労力を投入しましょう。

実技試験の勉強方法

 繰り返しますが、電工免除組の人は、必ず「電工免除の実態」を読んでおいてください。でないと、100%落ちます。

 実技試験は、端的に言うと、甲種・乙種ともに「筆記試験の延長」です。

 ですから、対策としては、筆記試験の勉強をしっかりやる、という次第です。

 とりあえず、実技の問題を“ざっくり眺めて”、どんな問題が出るのかを知ってください。

 参考:公式過去問‐甲4実技

 ところで、実技試験では、感知器等の具体的な名称を、“かっちりと書かせたりする”ので、正確な知識が必要になります。

 筆記試験の勉強のとき、または、復習のときは、実技の出題傾向を頭の片隅に置きながら、勉強するといいでしょう。

 どれをどう聞かれても確実に解答できるように、筆記の勉強を仕上げてください。

 また、マークシート全盛の中、かっちりと筆記具で書かせる問題なので、「漢字」に注意してください。

 わたくし、本試験で「騒音計」の写真鑑定が出たのですが、「騒音」なんて文字は普段書かないもんですから、恥ずかしながら、ド忘れしてしまい、冷や汗が出ました。

 何とか思い出せて解答できましたが、不安のある語句や用語は、「正確に漢字で書けるかどうか」も確認しておきましょう。

 実技は1問1問の比重が大きいので、解ける問題は絶対に落とさないようにしておいてください。

製図の勉強方法

 乙種の人には関係ありませんが、甲種最大の難所が「製図」です。

 まず、「製図」は、ある程度、筆記試験の勉強が終わってから着手します。

 というのも、図上で展開させる感知器が、どんなものかがわかってないと、解答のしようがないからです。

 筆記の総合的知識が必要となる製図は、筆記の問題演習を2回ほど済ませてから、着手します。

 さて、「製図」の実際の勉強ですが、最初は答えを見ながら解きます。最初から独力で解くのは、無理だしめんどうだしで、時間の無駄です。

 「答え」を写すくらいで結構です。

 というのも、「製図問題には“確答”がない」からです。

 要は、消防法の各規制・規準に適っていたらいいだけなので、自分の答えと模範解答とが“微妙に違っていたり”して、うーん、これでいいのかなー的な不安がたくさん出てくるのです。

 ですから、解説の“お手本”をそっくりそのままマネをして、写本するような感じで、感知器を設置したり配線の線を引いていく、という寸法です。

 で、慣れてきて、(これは、これでいいハズだ)的な確信が生まれてきたら、そうやっていけばいいでしょう。

 正直、神経質になる必要はありません。要は、感知器の設置基準の当否をチェックするのが製図試験なので、それさえできていれば、部分点が与えられると思われます。

 参考:公式過去問‐甲4:製図

 配線の仕方などに消防法等からの指示や注文があるのなら、テキストはそれを「必ず記載」しないといけないわけで、「テキストがそうしていない」のだから、配線の仕方は採点外であると思われます。

 配線などはグチャグチャでもいいので、とにかく、設置基準がきちんとしているかどうかに意識を集中しましょう。

 で、最終的に、解説や答えを見ずとも、製図ができるレベルに到達しましょう。最低、3回はやっておけば、何とか製図ができるようになります。もちろん、復習も毎回してください。

 で、テキストや問題集の製図問題が解けるようになったら、先に紹介した「4類消防設備士 製図試験の完全対策」の製図問題を解いていきます。

 テキストや問題集の問題だけでは、製図対策が不足だからです。

 当該問題集は難しいです。でも、「教材レビュー」でも書いているように、「練習で難しいことをやっておけば、本番で確実に解けるようになる」ので、わたしは使用を推奨します。

 1ヶ月合格も、本問題集での製図演習があったからだと、自己分析しています。

 なお、本試験が近づいてきたら、1日に1問は製図の問題を解いて、製図的感覚を衰えさせないようにしましょう。

 製図なんて、もともと慣れない作業です。それを1~2ヶ月、机上でアレコレしただけで、完全に身に付くわけがありません。

 少しでも日が空くと、必ず要領を忘れて、解き方があやふやになっていきます。(経験者は語る。)

 ですから、「できる」ようになっても、直前期は、1日1問を解いて、腕が落ちないようにしておきましょう。こうしておけば、本試験では、完全に落ち着いて問題が解けるはずです。

消防設備士のこまごましたもの

 消防設備士に関するこまごましたことは、たとえば、「電気工事士免除の実態」とかの記事を、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「消防設備士:ブログ記事」をばご参考ください。

 試験の難易度は、ちょっと長くなるので、「消防設備士の難易度」を参考ください。

 消防設備士の勉強時間は、2~3ヶ月強を見ておきますが、詳細は、「消防設備士の勉強時間」まで。

 消防設備士の求人数などの資格情報は、超長くなるので「資格ガイド」をごらんください。

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