令和3年4月 二級ボイラー技士の公式過去問の、第15問目の解説。本問は、「キャリオーバ」の問題です。知識問題です。テキストの基礎・基本的なことが頭に入っていれば、解答できます。難易度は「ふつう」です。
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本問のレベルは「ふつう」です。
本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。
「キャリオーバ」とは、「ボイラー水中の固形物や水滴が、蒸気に混じって、ボイラー外に運び出される現象」を言います。
「プライミング(水気立ち)」や「ホーミング(泡立ち)」があります。
このあたりの基本知識から、攻めて行きましょう。
最終解答は、「消去法」で導けるはずです。
選択肢1の「蒸気とともにボイラーから出た水分が配管内にたまり、ウォータハンマを起こす。」ですが、正しい記述です。
蒸気の中に水滴が混じっているわけですから、選択肢のように、「ウォータハンマ」が生じます。
なお、「ウォータハンマ」とは、「配管内の水の塊が蒸気に押されて、管の曲がり角などに当たって大きな衝撃を与える現象」を言います。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢2の「ボイラー水全体が著しく揺動し、水面計の水位が確認しにくくなる」ですが、正しい記述です。
先の説明で言う「プライミング(水気立ち)」です。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢3の「自動制御関係の検出端の開口部若しくは連絡配管の閉塞又は機能の障害を起こす」ですが、正しい記述です。
「固形物」が原因で、選択肢の言うような障害が引き起こされます。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢4の「水位制御装置が、ボイラー水位が上がったものと認識し、ボイラー水位を下げて低水位事故を起こす」ですが、正しい記述です。
先の説明で言う「プライミング(水気立ち)」です。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢5の「脱気器内の蒸気温度が上昇し、脱気器の破損や汚損を起こす」ですが、誤った記述です。
「脱気器」は、給水中の非凝縮性ガスを除去する機器です。
復水器で除去しきれない復水中の溶存酸素や炭酸ガスあるいは補給水に溶解されている酸素などは、ボイラや配管などの腐食の原因となるため、これらを取り除かなければなりません。
「キャリオーバ」が生じても、別段、支障がありません。
よって、選択肢は、「誤」となります。
なお、少々手強い選択肢なので、わからなくて当然かと思います。
しかし、「キャリオーバ」の基本知識があれば、「脱気器内の蒸気温度が上昇」のところがおかしいし、また、他の選択肢の判別が容易なので、消去法で、「5」が選べるかと思います。
設問は、「誤っているものはどれか?」です。
「1」は「正」です。
「2」は「正」です。
「3」は「正」です。
「4」は「正」です。
「5」は「誤」です。
本問は、「誤っているものはどれか?」なので…、
答え:5
本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。
通勤・通学中にどうぞ。
1問:必要熱量・・・「ふつう」
2問:ボイラー容量・効率・・・「ふつう」
3問:ボイラーの水循環・・・「ふつう」
4問:伝熱管に分類されないもの・・・「ふつう」
5問:鋳鉄製ボイラー・・・「ふつう」
6問:計測器 ・・・「やや難」
7問:ボイラーの自動制御・・・「ふつう」
8問:ボイラーの給水系統装置・・・「ふつう」
9問:エコノマイザ・・・「難」
10問:ボイラーの附属品・・・「ふつう」
11問:ディフューザポンプ・・・「ふつう」。
12問:スートブロー・・・「ふつう」
13問:脱酸素剤・・・「ふつう」
14問:ボイラー水の吹出し・・・「ふつう」
15問:キャリオーバ・・・「ふつう」。
16問:6 ボイラー水位措置・・・「ふつう」
17問:内面清掃・・・「ふつう」。
18問:単純軟化法・・・「ふつう」
19問:ばね安全弁及び逃がし弁・・・「やや難」
20問:点火前の点検・準備・・・「ふつう」
21問:燃焼用語定義・・・「ふつう」
22問:油バーナ・・・「ふつう」。
23問:燃料の燃焼・・・「ふつう」
24問:重油の性質・・・「ふつう」
25問:石炭燃焼と重油燃焼・・・「ふつう」
26問:燃料の分析及び性質・・・「ふつう」
27問:低温腐食の抑制方法・・・「ふつう」
28問:ボイラー用ガスバーナ・・・「やや難」
29問:一次空気及び二次空気・・・「ふつう」
30問:ボイラーの通風・・・「ふつう」
31問:ボイラー設置の検査・・・「ふつう」
32問:鋳鉄製温水ボイラー規制・・・「ふつう」
33問:ボイラー室・・・「ふつう」
34問:伝熱面積の算定方法・・・「ふつう」
35問:二級ボイラー技士選任ボイラー・・・「ふつう」
36問:鋳鉄製ボイラー附属品・・・「ふつう」
37問:ボイラー変更届・・・「ふつう」
38問:鋼製ボイラーの安全弁・・・「ふつう」
39問:見やすい箇所に掲示・・・「ふつう」
40問:附属品管理・・・「ふつう」
独学向けの教材については「教材レビュー」にその詳細を述べています。
ま、読むのがメンドウな人は…、
過去問は、「詳解2級ボイラー技士過去6回問題集」を使い、
そして、テキストは、本格版の「一発合格! これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集」か、簡易版の「いちばんわかりやすい!2級ボイラー技士合格テキスト」を使用します。
わたしが再度、試験を受けるとしたら、上記の教材で勉強します。攻守揃い踏みで、鉄板合格です。
PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
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サブ機として、試験後も活躍するはずです。
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二級ボイラー技士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「二級ボイラー技士:ブログ記事」をばご参考ください。
ところで、二級ボイラー技士と相性のよい資格に、「危険物取扱者 乙種4類」があります。
二ボ合格後の取得資格に、狙うといいと思います。二ボと乙4の2つ持ちは、かなり多いです。
乙4の勉強方法等は、「乙4の独学」を一読ください。
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