本問は『利益処分』の仕訳。第17回試験の第1問‐仕訳問題の2問目。普通の利益処分の仕訳問題で、難しいところはありません。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。
◇問題◇
◇勘定科目群◇
(クリックして拡大。)
結論から言うと、「答えはこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
本問は、「利益処分」の際に、何を取り崩すかが問われているだけです。
テキストと問題集を仕上げた人なら、穏当に解けるはずです。
ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者を仏壇返しをするときの方です。
「利益処分」なのですから、そのまんま、「利益的なもの」を取り崩すだけです。
んなもんで、取り崩すのは、「繰越利益剰余金」となります。
まあ、わからなくても、「使用勘定科目」を、ジッと見つめれば、使えそうなのは、「繰越利益剰余金」じゃないの?的な、見当がつくように思います。
後は、純資産(資本)がらみの仕訳を切るだけです。
「繰延利益剰余金」を取り崩す金額は、単純な足し算「800000+80000+100000」で「980000」で、資本がらみの「繰延利益剰余金」を取り崩す(減らす)のですから…、
借方:繰延利益剰余金 980,000
…と相なります。
設問の「配当金」は負債の増加で、「利益準備金」と「別途積立金」は純資産の増加なので…、
貸方:未払配当金 800,000
貸方:利益準備金 80,000
貸方:別途積立金 100,000
…と相なります。
答えは…、
…です。
一口コメントです。
「配当金」についてですが、本問では、「株主総会」で「支払うと決まった」だけです。つまり、実際にはまだ支払われていません。
んなもんで、「未払配当金」となります。
本問では、「資本金」の金額が指示されていないので、おなじみ「配当時の準備金の積み立て」は、考えなくていいです。
しかし、建設業経理士2級も難化しているので、おさらいしておきましょう。
要は、「資本金の4分の1まで準備金を積み立て」「積み立ては、配当金の10分の1か、資本金の4分の1から資本準備金と利益準備金の合計額を引いた、どちらか小さい方」で、財源が資本系なら資本準備金へ、利益系なら利益準備金へ、ってな塩梅です。
建設業経理士2級の仕訳問題には、『解答に記号を付す』という、他の簿記試験にはない、固有の特徴があります。
このように、勘定を書く左側に「記号欄」があり、当該記号は「使用勘定科目群」にあります。
本試験という緊張している時だと、“ついウッカリ”忘れることがあります。
あまり意味がないので面倒ですが、普段から、記号を記入する訓練をしておきましょう。毎回やっていると、身体が覚えるので、本試験でポカをしません。
1問:固定資産売却・・・「ふつう」。
2問:利益処分・・・「ふつう」。
3問:当座借越・・・「ふつう」。
4問:完成工事補償引当金・・・「ふつう」。
5問:手形購入・・・「ふつう」。
結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。
当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。
公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。
PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。
なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。
アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。
とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。
受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。
教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、
簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。
簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、
過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。
建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。
建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。
「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。
合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。
★みんなとシェアする