第17回‐仕訳過去問(H27/3実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は『固定資産売却』の仕訳。第17回試験の第1問‐仕訳問題の1問目。基礎・基本の仕訳問題。通常の固定資産の売却時の仕訳を切るだけである。必ず点にする。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。

第1問‐固定資産売却

 ◇問題◇

 


 ◇勘定科目群◇

 

 (クリックして拡大。)

解説

 結論から言うと、「答えはこちら」です。

 本問のレベルは「ふつう」です。

 仕訳問題で定番の仕訳です。

 大方、解けるでしょうが、計算ミスだけは注意してください。

 ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。

 対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者をすくい投げをするときの方です。

間接法

 設問には、「間接法」とあるので、いつものアレです。

 そう、固定資産の取得原価と、減価償却費の合計額が併記されたアレ、ってな次第で、困るところはないです。

 また、本問には、(損益が変わる)売却時の手数料・運賃等もないし、(減価償却費を計上しないといけない)期中売却の指示もないので、難しいところはありません。なお、直接法については後述してます。

処理1

 取得原価が\1,500,000の機械装置で、減価償却累計額が\1,100,000なのですから、帳簿上の価値は「1500000-1100000」で「400000」となります。

 本問は、当該機械装置を売却したわけですから、先の2勘定をなくす仕訳を切ります。取り敢えずは…、

 借方:減価償却累計額 1,100,000

 貸方:機械装置 1,500,000

 …と仕訳が切れます。

売れた損益

 売却金額は\300,000です。

 帳簿上の価値は「400,000」あるのに、\300,000でしか売れなかったわけです。

 「300000-400000」で「-100000」となり、「固定資産売却損」を計上することになります。費用の発生ですから…、

 借方:固定資産売却損 100,000

 …と相なります。

後日受取

 さて、売却金額の\300,000は、設問には「2ヵ月後に受け取り」とあります。

 主たる取引(建設業経理士で言えば工事、簿記で言えば商品売買)以外の債権は、「未収入金」で処理します。(注意事項を後述してます。)

 「未収入金」は資産なので…、

 借方:未収入金 30,000

 …と相なります。





まとめとこたえ

 答えは…、

 

 …です。

 一口コメントです。

 本問は「間接法」で処理されていますが、減価償却には「直接法」の処理もあります。

 「直接法」が試験で出ると、少々面倒なことになります。過年度の減価償却を計算しないと、取得原価がわからないからです。

 本問の「取得原価が\1,500,000の機械装置。減価償却累計額が\1,100,000」の例で言えば、直接法だと、「機械装置の帳簿価額は\400,000」とだけしか表記されないのです。

 つまり、取得原価が不明なので、「貸方:機械装置 1,500,000」の仕訳を切るには、減価償却の合計額を、自分で計算しないといけない、という次第です。

 先の「減価償却累計額 \1,100,000」を、取得日にさかのぼって計算して、帳簿価額と合計して、取得原価を求める、ってな手間を食うわけです。

 本問はシンプルな「間接法」の出題ですが、建設業経理士2級も難化しているので、「直接法」も、注意してください。

 次に、「未収入金」についてです。

 本問では、使用勘定科目に、先の「未収入金」があるので、当該勘定を使用します。

 使用勘定科目

 簿記では、「未収金」での使用が主流のため、アレレ???となる方も居られることでしょう。

 建設業経理士2級では、「未収金」は「未収入金」で指定されることが多いので、注意してください。

 言うまでもなく、指定された勘定科目以外で解答すると、即、「×」です。

17回‐第1問:仕訳

 1問:固定資産売却・・・「ふつう」。

 2問:利益処分・・・「ふつう」。

 3問:当座借越・・・「ふつう」。

 4問:完成工事補償引当金・・・「ふつう」。

 5問:手形購入・・・「ふつう」。

 index

PDF過去問の閲覧

 結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。

 

 当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。

 公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。

 PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。

 なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。

 とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。

 受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。

独学向け教材

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、

 簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。

 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

 過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。

 ところで、電卓です。

 100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。

 高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。

 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

 高品質な計算機

 考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。

建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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