第20回‐仕訳過去問(H28/9実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は『売上割引』の仕訳。第20回試験の第1問‐仕訳問題の5問目。売上債権を期限より早めに決済してもらったときの割引の処理を問うています。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。

第5問‐売上割引

 ◇問題◇

 


 ◇勘定科目群◇

 

 (クリックして拡大。)

解説

 結論から言うと、「答えはこちら」です。

 本問のレベルは「ふつう」です。

 「売上割引」を理解していれば、穏当に仕訳が切れるはずです。

 ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。

 対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者に骨付き肉をあげるときの方です。

ポイント

 建設業会計の場合、売上債権はおおむね「完成工事未収入金」です。

 ま、簿記における売掛金です。

 さて、当該「完成工事未収入金」を、(無理を言って)支払期限前に支払ってもらった場合、金額の一部を負けることになります。

 支払側からすると、当該金額を銀行に預けていたら、その分だけ、利息が付いたからです。

 こうした次第で、期限より早く支払うけれども、当該利息分だけは面倒見てね、という塩梅が「売上割引」です。

売上割引

 本問では、債権額\5,480,000に「1.5%」の割引をしているので、割引額は\82,200です。

 当該「売上割引」は、金銭債権を負けているわけですから、「損」です。

 んなもんで、費用の増加の仕訳を切ることになります。んなもんで…、

 借方:売上割引 82,200

 …と相なります。

 なお、電卓で「5,480,000×0.015」を計算する際の「1.5%」部分は、「1」「.」「5」「%」と入力できるので試してみてください。「1.5%」を「0.015」と脳内変換しなくていいので楽です。

入金額

 当座預金への入金額は、先の「売上割引 82,200」を引いた金額です。

 「5480000-82200」の「5,397,800」が当座預金に振り込まれることになります。

 資産の増加なので…、

 借方:当座預金 5,397,800

 …と相なります。

売上債権の消去

 残るは、決済された「完成工事未収入金」\5,480,000の消去です。

 資産の減少なので…、

 貸方:完成工事未収入金 5,480,000

 …と相なります。





まとめとこたえ

 答えは…、

 

 …です。

 一口コメントです。

 特に問題はないかと思います。なお、「仕入割引」も過去問に登場しています。

 「19回‐第1問の1問目:仕入割引」をば、参考にしてみてください。

必ず!チェック!!

 建設業経理士2級の仕訳問題には、『解答に記号を付す』という、他の簿記試験にはない、固有の特徴があります。

 

 このように、勘定を書く左側に「記号欄」があり、当該記号は「使用勘定科目群」にあります。

 本試験という緊張している時だと、“ついウッカリ”忘れることがあります。

 あまり意味がないので面倒ですが、普段から、記号を記入する訓練をしておきましょう。毎回やっていると、身体が覚えるので、本試験でポカをしません。

20回‐第1問:仕訳

 1問:工事代金前払・・・「ふつう」。

 2問:改良修繕・・・「ふつう」。

 3問:固定資産除去・・・「ふつう」。

 4問:手形借入・・・「ふつう」。

 5問:売上割引・・・「ふつう」。

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PDF過去問の閲覧

 結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。

 

 当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。

 公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。

 PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。

 なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。

 とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。

 受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。

独学向け教材

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、

 簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。

 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

 過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。

 ところで、電卓です。

 100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。

 高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。

 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

 高品質な計算機

 考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。

建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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