第20回‐仕訳過去問(H28/9実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は『固定資産除去』の仕訳。第20回試験の第1問‐仕訳問題の3問目。仕訳問題おなじみの処理。常よりやさしいので、落ち着いて計算すれば、まず取れる問題です。難しいところゼロ。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。

第3問‐固定資産除去

 ◇問題◇

 


 ◇勘定科目群◇

 

 (クリックして拡大。)

解説

 結論から言うと、「答えはこちら」です。

 本問のレベルは「ふつう」です。

 固定資産の期中売却的な処理をするだけです。仕訳問題では、おなじみの論点です。

 計算が多いですが、1つ1つ、落ち着いて処理すれば大丈夫です。

 ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。

 対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者にスナックをあげるときの方です。

当期の減価償却費

 この種の問題は、まず、当期の減価償却費を計算するのがセオリーです。

 しかし、問題文を読むと、ご丁寧にも、固定資産の購入日は『期首』で、ほいで、除去も『期首』となっていて、期中の減価償却費を計算する必要がありません。

 普通なら、期首から数ヶ月経過していて、当該数か月分の減価償却費を計算するのですが、本問では、やらなくていいという、「手加減設定」となっています。

 んなもんで、当期の減価償却費は「ゼロ」です。

過年度の減価償却費

 本問は「間接法」で処理している設定です。

 つまり、おなじみ「減価償却累計額」で、減価償却しているってな塩梅です。

 問題文には、「減価償却累計額」が表記されていないので、自分で計算することになります。

 条件は、「耐用年数8年」「残存価額ゼロ」「定額法」です。

 ほいで、当該固定資産は、購入日は「H×2年4月1日」で、除去日は「H×8年4月1日」なので、「6年」経過しています。

 当該年計算は、頭でやるよりも、図を書いて指を折りながら数えるのを推奨します。わたしは常に間違えるので、いつも指折り計算です。

 さて、期首の「減価償却累計額」は、「960000*6/8」の「720,000」となります。

帳簿価額

 当該機械の取得原価は「960000」で、過年度の「減価償却累計額」は「720,000」なので、帳簿価額は、「960000-720000」の「240,000」となります。

除去損益

 帳簿上の価値が「240,000」もある機械を、丸々除去しました。

 そして、除去に伴う費用は\5,000でした。

 んなもんで、除去に伴う損益は、「240000+5000」の「245,000」のマイナスとなります。

仕訳のまとめ

 貸方計上の「減価償却累計額」\720,000を消去するので、負債の減少です。

 合計\245,000の「固定資産除去損」は、費用の増加です。

 んなもんで…、

 借方:減価償却累計額 720,000

 借方:固定資産除去損 245,000

 …と相なります。

 んで、取得原価\960,000の機械の除去なので、資産の減少です。

 除去費用\5,000は小切手支払いなので、これも、資産の減少です。

 んなもんで…、

 貸方:機械装置 960,000

 貸方:当座預金 5,000

 …と相なります。





まとめとこたえ

 答えは…、

 

 …です。

 一口コメントです。

 落ち着いて解けば、大丈夫です。点にしましょう!

必ず!チェック!!

 建設業経理士2級の仕訳問題には、『解答に記号を付す』という、他の簿記試験にはない、固有の特徴があります。

 

 このように、勘定を書く左側に「記号欄」があり、当該記号は「使用勘定科目群」にあります。

 本試験という緊張している時だと、“ついウッカリ”忘れることがあります。

 あまり意味がないので面倒ですが、普段から、記号を記入する訓練をしておきましょう。毎回やっていると、身体が覚えるので、本試験でポカをしません。

20回‐第1問:仕訳

 1問:工事代金前払・・・「ふつう」。

 2問:改良修繕・・・「ふつう」。

 3問:固定資産除去・・・「ふつう」。

 4問:手形借入・・・「ふつう」。

 5問:売上割引・・・「ふつう」。

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PDF過去問の閲覧

 結論から言うと、PDF形式の過去問でイライラしている人は、「タブレット」で閲覧する、といった次第です。

 

 当方、PDF過去問の閲覧には、12インチのタブレットを使いますが、「紙」の過去問と遜色なく、問題演習に集中できています。

 公式のPDF過去問は、スマホだと画面が小さくて問題文が読み難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“問題演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないというのが実感とするところです。

 PDFタイプの過去問演習でイライラしている方は、「タブレット」の活用を勧めます。押入れから出してみてください。

 なお、手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。

 アンドロイド製のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDFの閲覧も可能で、コストパフォーマンスが秀逸です。

 とりわけ、スマホしか持ってない方に勧めます。小さい画面での問題演習は、倍疲れます。

 受験が終わっても、アレコレ使えますし、安価なサブ機としても使えます。これを機に「Fire HD」を買っても、損はないです。

独学向け教材

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのが面倒な方は…、

 簿記2級持ちの方は、ネットスクールの「建設業経理士 過去問題集&テキスト 2級 出題パターンと解き方」1冊で事が足ります。

 簿記3級持ちの方は、テキストと問題集は、TACの「スッキリわかる 建設業経理士2級」と「スッキリとける問題集 建設業経理士2級」を…、

 過去問には、「合格するための過去問題集 建設業経理士2級 」を使えばよいでしょう。

 建設業経理士2級は、市販されている教材が少ないので、大概、こうなるかと思います。試験会場でも、多くの人が同じような教材を手にしていました。

 ところで、電卓です。

 100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。

 高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。

 簿記2級では必須の高品質電卓と避けるべきペラペラ計算機

 左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。

 高品質な計算機

 考えるのが面倒な人は、わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。これで支障ありません。建設業経理士もこれで受験しました。

建設業経理士2級のこまごましたもの

 建設業経理士に関するこまごましたことは、ブログに投稿しています。

 「建設業経理士の投稿記事」をばご参考ください。

 合格体験記は「建設業経理士2級の合格体験記」で、合格証書は「建設業経理士2級の合格証書」です。

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