芸能人の数々が、寄付金を募り始めております。
しかし、こうなると必ず出て来るのが、「あいつらがいくらピンハネするか」とか、「ちゃんと会計監査を受けるのか」とか、「売名」といった意見でございます。
そういう意見が出て来る気持ちは、よくわかります。
しかし、今、本当に大事なことは、少しでも多くのお金が被災地に届くことでございます。
Aという歌手が寄付を募り、Aのファンが、A基金なり義捐金のボックスにお金を寄付したと致します。
そして、AなりAの事務所が幾ばくかを手数料と経費を控除した額が被災地に送られたとしましょう。
または、Aがどこぞ事務所の関連会社に寄付の使い道を委託し、その会社が控除後の寄付金を分配した、としましょう。
わたくしは、それでもよいと思うものでございます。
1番いいのは、寄付されたお金が100%そのまま、被災地に向かう事でございます。
しかし、Aのファンの人々は、Aのためになるから寄付をしたのでございます。Aが言ったからこそ、寄付をしたわけでございます。
もし、Aが募らなかったら、動かなかった性質のお金でございます。
Aの一言で、お金が動いたのであれば、それで「諒」とすべきではないでしょうか。
問題は、集まった寄付金への控除率ですが、それは、もう、良心の問題でありまして、他人がどうこう言うべきものではありません。
いくらなんでも、丸々はパクレないでしょう。
昨今の芸能事務所の税務調査の多さからして、全額を懐に入れたら、後でまさしく「倍」になって返ってきます。
有名な芸能人が募れば募るほど、税務署の担当官は、きっちりとWEBサイトの寄付金・支援金募集の魚拓をとって、税調資料を着実に蓄えているように思います。
大事なことは、被災地にお金が届き、そのお金が現地の手当や物資の購入費、復興予算に当てられることでございます。
お金は、善でもあり、悪でもございます。
こうした非常事態にあっては、清流で事は進展いたしません。
汚い金でも金は金。汚い金でも、医薬品に、おむつに、飲料水、食料、ガソリン、灯油になります。
腑に落ちないのはわかりますが、今は被災地にとって最も役立つことを考えるべきかと存じます。
2011年3月18日 5:47 PM
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