| カテゴリー: 過去のススメ |
『46. 刑務所には、悪人を信用したお人好しが一杯いる。』
天国には貧乏人しかいなかった、ともいう。
人をまったく信用しないというのも、商売のできない証拠である。
どこまで信じて、どこからを信じないか。
どこまでの損なら許せるのか。どのくらいのリスクがあるかを踏んでから、商売上の信用を引き受けるべきである。
誰でも信じる、すべての人を信じるなんてことは、キリストや釈迦くらいの、ほんと千年2千年の歴史を作りうるような高いレベルの人しかできないことである。
凡人にできることなど、小指の先くらいしかない。
人を信じきる人になりたいのであれば、殉死するくらいの覚悟を持って信じるがよい。
それができないなら、分相応の信じ方をせよ。
心中に一抹の不安があるのに、それを蓋してまで、人を信じるな。
それこそまさに、馬を見て鹿ということだ。
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『47. 自分のものより良いスーツを着ている奴を信頼するな。』
どうして、わたしたちは、いいスーツを着ようとするのか。
ここから考えてみる。
やっていることに多少のやましさがあるから、スーツで相手の目を逸らすのだ、とはいえないだろうか。
最高の商品で、お手ごろの値段で、自信を持って提供できるなら、ぼろを着ていても、気にはしないはず。
よいスーツでくる人は、何かを隠しているか、何かを見せたくないからそうしている。
いいスーツの人には、そんな風にレーダーを働かせておくか、ソナーでも出すが如くに、言動やトーク、説明を穿っておくべきであろう。
いいスーツとは、現代の目眩しであり、現代の忍者衣装である。
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『48. 笑顔は丸く、 ナイフは鋭く。』
いつもニコニコしているけれども、引けぬ線は絶対に引かない、プロの商売人を形容している。
こういう人は実に手強い。
何時間でも、20時間でも耐える。決して譲らない。商売とは持久戦であることを熟知している。
根負けした方が負ける、と知っている。
常に最新の情報を集めている。ナイフに微塵の曇りはない。
汗臭いときもあるが、ナイフを研ぐことは忘れることはないので、よくよく注意である。
こちらがなまくらでは決して勝てない。
中途半端で戦っても時間の無駄なので、死すとも帰らずの決断してから商売話を始めるべし。
また、逆も言える。
しかめっ面をしている人ほど、内心のナイフの切れ味は鈍い、と。
2つ3つの会話で、そういう心の底の部分はそこはかとなくわかってくるもの。
そういう直感は信じてもよい。
2010年11月19日 9:46 AM
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