| カテゴリー: 過去のススメ |
『25. 疑心暗鬼が良いビジネスパートナーを作る。』
信用とは、最初からあるものではなく、追々と築き上げられていくものである。
どんなに堅牢な建物でも、建築中に1回や2回は、倒壊の危険はあったことだろう。
ビジネスの信用も、同じように、何度か崩壊の危険があって、それを乗り越えたからこそ、より紐帯が強くなるという面がある。
詐欺話をよくよく見れば、よくもまあ、なんでそんなに簡単に人を信じるのか、と思うことしきりである。
幾多の疑心暗鬼を経て、よい商売仲間に恵まれた人を、プロのビジネスマンとするなら、まさに、ド素人こそが、ホイホイと人を信じるのだ。
いや、信じるというのではなく、自分で考えるのを放棄したり、考えることを誰かに委ねてしまうのだ。
それこそ、ビジネス素人である。
さて、「ウチは○○さんとしかアレしませんから」とよく言う。
互いの信頼感に裏づけされた、一見、よさげな言に見えるが、根保証でも取っておかぬ限りは、または、自分が相手の生死を握る取引をしてない限りは、スカスカ頭のお花畑発言であることがよくわかるだろう。
一寸先は闇。
常に目を光らせておくべしと、お金大好き☆フェレンギ人はいうのである。
ビジネスにおいては、疑うことが礼儀である。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
『26. この銀河中の金持ちの大多数は、その富を相続ではなく盗むことで築いた。』
盗むは、単純な意味での窃盗ではなかろう。
よほどの値の張るもなら、窃盗する価値もあろうが、刑務所に入るリスクを思えば、なかなかに窃盗に踏み切れはしない。
盗むこと、というのは、『盗むようなこと』ではないだろうか。
経験のある人しかわからないけれども、儲かるときというのは、本当に信じられないほど、がっつりと利益が上がる。
売価を高くしていても売れるので、原価などないかのごとく、になっていくのである。
こういう超儲かり現象が起きるのは、市場が新しくて、まだ、商品が行き渡っていないときに起きる。
本当に、売価が高くても売れるので、原価などあってないようなときがあるのである。
財布から合法的にお金を盗むかのような、うまみのある新商売を、見出せということなのだろう。
次の富豪は、新商売から生まれる、ということでもある。
私事だが、インターネットのドメインなんて、本当に、世界中からお金を盗むようなビジネスだなあ、とつくづく思う。額は少なくとも、世界中だから、スゲエと思う。しかも、商品の数は無限である。
また、この言は、財産は相続できても、金儲けの技は相続できないことを、つまり、やり様によっては、一文の相続がなくとも、富は築けるという、フェレンギ人の前向き精神を述べている。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
『27. 木が一番役立つのは、あんたがそれを伐採したあとだ。』
フェレンギ人版の、「明日の100より、今日の50」である。または、「取らぬ狸の皮算用」でもある。
空虚な机上の論、意見の上の意見に止まって、現在と現実を見ない危惧を、フェレンギ人はいう。
見ているだけではダメで、自分で現に手にして、加工して、使えるようにして、ようやく、道は開けるのだ。
見ているだけ、あーだこーだいうだけで、何になろうというわけだが、フェレンギ人は、「あーだこーだ」ということの、我々の心理に釘を刺す。
「あーだこーだ」ということが、何かをしていると、思い込んでいる人がいるのだ。
更にいう。
「あーだこーだ」と言っているのを、読んだり聞いたりすることが、何かをしていると思っている人がいるのだ。
新聞・テレビ、ビジネス書やビジネス本の類である。
それは、決して、あなたがビジネスをしている事にはならない。
そうしたことは、役に立たないわけではない。単に、役に立つ50番目、60番目にあるだけの話である。
本当に役に立つのは、自分の仕事にある1番のみ、である。
この点、優先順位の低いものや意味の少ないもので、自分の仕事を埋めないよう、薄めないようにと、フェレンギ人は言うのであろう。
※ ちなみに、「フェレンギ人」とは、『スタートレック』に登場する、金儲け☆大好き星人です。
2010年10月1日 1:39 PM
★みんなとシェアする