| カテゴリー: 過去のススメ |
現状の数歩先や数歩後のことというのは、アレコレと考えることが可能でございます。
記憶は鮮やかですし、普通の人の洞察力で予想や推測も可能であるからでございます。
人間、できることを得てしてやってしまうものでございます。
現状の前後は、考えやすいものでございます。考えやすいが故に考えてしまうというわけでございます。
つまり、考えやすいがために、現実に拘泥してしまったり、現状に束縛されることもあるのでございます。
物事は、目の前のことのみをやっていれば進むというわけでもありませんし、うまくいくものでもありません。
どこぞで、飛躍をしてみるからこそ、見えてくるものもあるのでございます。
飛躍にも色々、距離やら視点やら観点やらで異なってまいりますが、1番簡単で簡便なのが、正反対に考えてみることでございます。
現状の全く反対の事態、全く反対のやり方、全く反対の生き方・考え方をして見るわけでございます。
できるだけ多く、できるだけ現実的に、できるだけ詳細・細部までに、でございます。
(絶対にやらなければならない!)と考えていることがあるなら、じゃあ、それをやらなかったとすればどうなるのかと考えてみるのでございます。
すると、(やはり、どうしてもしなければならない)といったように、その重要性を再度把握することができるときもあれば、別段、思っていたほど重要ではないことに気付くこともございます。
このやり方しかないと思っているなら、自分が最もダメなやり方に意を馳せてみることでございます。
全くダメだったなあ・・・と後悔していることがあるなら、どうしようかと頭を抱えているようであれば、それをしなかったらどうなっていたかを考えてみるのでございます。
やっぱり一度は経験しておくべき、必要なことだったのだと思える事もあるでしょうし、やっぱりダメだった、今後おなじ様なことはしないと、再度教訓を汲み上げられるかもしれません。
現状が幸福であると考えている人は全くの不幸を、不幸だなあと思っている人は幸福に思いを馳せてみるのでございます。
例えば、でございますが、わたくしの母方の祖父母は65を少し過ぎて、まず祖父が他界し、数年して祖母も後を追うように身罷りました。
当時はとても悲しかったのでありますが、今となっては周りの人がまだまだ体力もあり、介護やその他の余裕があったときに往生したのは、お互いにとって幸いではなかったかと考えるようになりました。
今考えていることや感じていることは、必ずしも絶対的でもないわけでございます。
本当に一面でしかなく、一面だけしか見えていないのに、あれこれと考え悩んでいるかもしれないのでございます。
合格するのに何年もかかったけれども、その分、みっちりとした試験以外の素養も付いて、合格後にとんとん拍子で人生の上り坂に入る人もございます。その逆も、当然ございましょう。
人生それ自体は、長い坂でございます。途中で抜け道や近道、間道を見つけてすらすらっと行けたとしても、長い坂の途中にあることには変わりはありません。
正反対の点から、現状を割り戻すように見ていけば、どこにおかしな点があったか、不都合な点があったか、飛躍や見落としがあったかを見出すことができるかと存じます。
また、同様に、現状のよい点、良かった点、幸運な点などもぼろぼろと見出せるかと存じます。
更によく、自分が見えてくるように思う次第でございます。
そんなに
2009年11月18日 9:43 AM
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