| カテゴリー: 過去のススメ |
小人閑居して不善を為すといいますが、まさに言の通り、人間まったくヒマで1人の状態で居ると邪なことをしだすのでございます。
「ひとつ」というのは不安定なのでございます。
現在、合法的にコカを摂取できる国に、ボリビアという国がございます。
コカの葉をほっぺたと葉の間に何枚か詰め込んで、リスが木の実を蓄えるようにふっくらさせ、アルカロイドが解けやすくなる小道具を口に放り込む姿が、ごく日常的にあるとのことでございます。
コカインは言うまでもなく、コカの葉や種子を所持することすら禁じられている日本では考えられない情景でございます。
さて、では、100%解禁されているボリビアではコカ中毒者がたくさんいるかというとそうではないのでございます。
実際に多いのはアルコール中毒の方で、コカを求めて街をさまよったり、犯罪に手を染めるコカ中毒者というのはそれほど居ないのでございます。
居ない理由のひとつに、1人でこっそりやらない点がございます。隠れる必要がないので、皆堂々とコカの葉を口に含みます。
なんでもそうですが、あまりに過剰に摂取している人が居ると、人はそれを止めるものでございます。
たとえば、毎日、コーラを10本20本以上飲んでいたら、毎食ケーキを食べていたら、流石に友人家族同僚近所は止めに入ります。「健康に悪いよ」と。
コカも同じ理屈で、膨大な量のコカを口の中に詰め込んでいると家族等周りの人が止めに入るので、中毒にまで至らないのでございます。
また、2000年以上コカを摂取してきたボリビアには、コカの過剰摂取の治療・対応策が出来上がっていることでありましょう。
逆に言えば、中毒や依存症にまで到るというのは、こっそり、ひとりで、隠れて、継続的に摂りうる環境が成立するときに、発生しやすいということができましょう。
たとえば、マンションの一室で毎日浴びるように酒を飲む人と、飲み会など人の居るところや配偶者と一杯やるのが趣味という人では、明らかに前者の方がアルコール中毒になりやすいといえるのでございます。
以上は、本から読んだ知識ですし、わたくし自身、コカについては見たことも吸ったことも無いのでわかりませんが、アルコールに関しては、さもありなんと思った次第でございます。
依存症・中毒になる過程のキーに、孤独があることがわかっただけでも、勉強になったなあと思うのでございます。
さて、話はお勉強に戻ります。
「ひとつ」は不安定、ということを思い出してくださればと存じます。
お勉強は単に、資格を取りたいと思っているだけでは、続かないかと存じます。
目の前のことをやる理由が、単に資格取得では、1週間から1ヶ月ほどしかもたないのではないかと考える次第でございます。
ひとつの理由でやっていくのは、潔ぎよくはありますが、やる気の持続には不適当であるかと存じます。
Aのため、Bのため、Cのため、Dのため、Eのためなどなど、4つか5つくらいはお勉強をする理由をもっておくと、めんどくさくなったときの建て直し材料になるかと思います。
知識・教養を付ける(物を知らないで恥をかいたではないか)、時間を有効に利用する(テレビだらだら生活に戻るのか!)、次のステップにする(履歴書に書くことが無いではないか!)、お菓子を食べる口実だなど、いろいろにお勉強の理由は考えられるかと存じます。
お勉強というのは困難とめんどくささに彩られた不安定な作業でございます。
4つか5つの理由をもって、お勉強をする意欲の補強をしてくださればと存じます。
五つか六つは
2009年7月2日 12:50 PM
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