| カテゴリー: 過去のススメ |
ワンルームマンションという住居がございます。機能性と効率性、そして経済性のみで出来上がった空間でございます。
わたくし、ワンルームマンションの類が大嫌いで、二度と住むことはないかと存じます。
何しろ、そこには生存に当たっての最低限度の機能しかありません。
バスはあるにせよ、ほとんどシャワー用であり、排泄のためのトイレ、簡単な食事しかできないキッチン、そして寝るためと少しの私物を置くスペースだけの部屋という間取りでございます。
わたくし、ワンルームマンションは、鉄格子のない収容所と呼んでございます。
収容所といって差支えがあるのなら、留置所といっても良いかと存じます。
このワンルーム、壁紙とフローリングを剥がしてしまえば、そっくりそのまま、立派に収容所や留置所の機能を果たせられると考えます。
マンション自体の外観も、収容所・留置所の類とそっくりでございます。外観写真に、「北朝鮮の政治犯を収容する施設」とでも書かれていたら、違和感ゼロで、誰も疑うことはなく(そうなんだ)と思うかと存じます。
大概のマンションは灰色がかって味気なく、硬質で、味気のないものでございます。
人間、こうした無機質な環境に住むと荒れると申します。
何だか無性に疲れたり、意欲をなくしたり、やる気がうせていくと申します。
無機質で味気ないワンルームマンションのゴミ置き場は、決まってめちゃくちゃ・ぐちゃぐちゃでございます。
一度、街中を歩くときなどに、確認してくださればと存じます。ゴミ置き場は、そこに住む人たちの内面を色濃く示してございます。
これをお読みの方は、できるだけ無機質で冷たいワンルームマンションを避けて、どこか少しでも温かみのある住居に住むようにお勧めしたく存じます。
さて、お勉強についてでございます。
お勉強においても、無機質ぶりはご法度であるかと考えます。
お勉強の環境も、ほおっておくとどんどんと効率性・利便性ばかりが高まっていくものでございます。
気付いたら、紙類や文房具類しかないことも、多々あるかと存じます。そして、ますます、何か味気なく色気も何にもない空間へと変わっていくのでございます。
なぜ、人類に芸術があるのか、美術が、工芸があるのかというなら、効率性・利便性ばかりでは、逆に能率が落ちるからでございます。
試しに、みかんのひとつでも、勉強机の上にでも置いてみてくださればと存じます。
りんごをひとつ、目に付くところに置くだけで、何とも雰囲気が変わっていくのを、感性の鋭い人ならお分かりいただけるかと存じます。
ペン立てひとつでも、金属の入れ物に入れるよりかは、木製の凝った意匠のあるものの方が、気分が落ち着くものでございます。
わたしたちは環境の生き物でして、環境の影響をもろに受けてございます。
ならば、良い影響を受けていった方が良いのに決まってございます。
身の回りが無機質で寒色になっているようなら、何かサボテンくんでも何でも結構でございます、生命のあるものを置いてくださればと存じます。
何とも雰囲気が変わって、応じて気分も変化していくのを体感してほしく思います。
小道具
2009年1月29日 11:18 AM
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