1級陸上特殊無線技士(1陸特)の計算問題を捨てては絶対にいけない理由‐文系向けアドバイス

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 1級陸上特殊無線技士(1陸特)の独学方法のうち、「計算問題」についての、文系ド素人向けのアドバイス。計算問題をぜんぶ捨てると、格段に合格が厳しくなる理由を述べる。計算問題は“ぜんぶ”は捨てず、取れる問題を2~3問は正解できるよう勉強するのが文系ド素人の眼目である。

文系ド素人でも、計算問題を勉強

 結論から言うと、1級陸上特殊無線技士(1陸特)を受験する文系の方は、計算問題を捨ててはいけません。

 というのも、知識問題だけで合格点を確保しようとすると、後述するように、8~9割の正解率に達しないといけないからで、まあ、穏当に落ちます。

 勉強が苦しくても、計算問題を解けるようになった方が、よほど合格が近づきます。

 1陸特・無線工学の計算問題を完全に捨てることとは、『合否を運に委ねる』ことです。

 あてずっぽの答えが連続正解するまで、複数回の受験を予定しているなら、計算問題の放棄は構いません。

 が、極力、少ない受験で合格したい人は、計算問題に正面から立ち向かう方が、よほどに受かるでしょう。

8~9割得点は無理

 「1級陸上特殊無線技士の独学」でも述べているように、「無線工学」は、その24問中、計算問題が「5~7問」、知識問題が「17~19問」出題されます。

 で、合格するには、「15問」を正解しないといけないわけです。

 計算問題をぜんぶ捨ててしまうと、残る「17~19問」で15問正解を目指すことになるのですが、忘れてはいけない存在があります。

 難問・奇問の類の存在です。

 「無線工学」では、1~2問の難問・奇問が出題されます。

 ちなみに、わたしが受験した本試験では、いきなり「八木アンテナ」の放射器・反射器・導波管が出題され、ド肝を抜かれました。当然、解けるわけがありません。

 で、当該難問・奇問の1~2問を、知識問題総数の「17~19問」から差っぴきます。

 そうすると、「16~18問」から、合格基準点の「15問正解」を目指すことになります。

 …やばさがおわかりでしょう。

 おおむね、8~9割の正解率を叩き出さなくてはならないからです。

 テキストや過去問を徹底していないと、「8~9割の正解率」なんて、到底、出せません。

 加えて、「1~2問のミスで不合格」というのは、精神的に厳しいものがあり、過度のプレッシャーの下では、解ける問題も解けなくなる公算が大です。

 このような次第で、計算問題をすべて捨てると、格段に「受からなく」なります。

 言ってしまえば、合格は「運頼み」で、適当にマークした問題が当たるのを祈るばかり、となります。

どちらを選ぶか-そら余裕のある計算問題捨てない派

 要は、「計算問題を捨て、知識問題を完璧に仕上げる」か、「苦手で嫌でも、そこそこ計算問題をできるようになっておく」かの、どちらを選ぶか、です。

 わたしは、後者の方を薦めます。

 なぜなら、文系ド素人でも取れる計算問題が、2~3問はあるからです。

 計算問題のうち、難解なのは1~2問で、残りは、公式や数式を知ってさえいれば解ける問題、ログ計算の要領さえ押さえていたら答えを導ける問題、過去問の定番の問題であったりします。

 計算問題で2~3問でも取ることができれば、合格点まではあと「12~13問」取ればよいだけです。

 先も述べたように、知識問題の総数は「16~18問」ですから、「6~7割」の正解率で、事が済むってな寸法です。

 なお、こう言うと詭弁ですが、「わからない」のため、あてずっぽにマークしても、それが正解しているときがあります。

 当方は、「わからんときは3番」で、解けない問題は全て3番をマークしましたが、1問ほど命中して、最終得点に貴重な上乗せができました。

 このように、「運」で取れる分も勘案すると、計算問題が少し解けるだけで、段違いに合格に近づく、という次第です。

まとめ

 文系ド素人には「理解の土台」がないので、最初は、計算問題のあまりのわからなさに脂汗が流れることでしょう。

 しかし、最初は全然ダメでも、2~3度、繰り返せば、理解は及ばずとも、点数だけは“拾える”ようになる、といった次第です。

 難しい計算問題は捨てる、が、そうでない計算問題は取る、というやり方が、ベストかと思われます。

 ちなみに当方は、インピーダンスやらリアクタンスやら、群速度や位相速度は、一目見るなり捨てるようにしていましたが、対して、オームの法則やミルマンの定理の問題あたりは、“まだ、できるので”、取れるようになっておきました。

 1陸特は、計算問題が1問取れるようになるだけで、知識問題の「締め付け」に余裕が生まれます。

 計算問題で1問落とさないだけで、傾向にない知識問題が出されても、失点をカバーできます。

 1陸特は、「計算問題の出来」で、合否が分かれると思っていてください。

 先述したように、「運」を頼んで、適当に選んだ選択肢が連続正解するまで、複数回の受験を予定しているなら、「知識問題だけ」の受験でも構わない、という次第です。

 個人的には、何回も受けに行くより、性根を据えて、計算問題に立ち向かうほうが賢明かと存じます。

 なお、関連記事として、文系向けの計算問題の進め方を、まとめています。

 「計算問題の“挫折しない”勉強方法」をば、お目汚しください。

1級陸上特殊無線技士(1陸特)のこまごましたもの

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 「 陸上特殊無線技士の投稿記事 」をばご参考ください。

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