電通鬼十則!!

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 電通中興の祖「吉田秀雄」の『電通鬼十則』を紹介します。現在でも、十分に通用する名文句ばかりで、数世代前に書かれたものとは思えません。いずれ「危機」は訪れる。何時の日か必要になるはずの、これら鬼十則は汲んでおくべきでしょう。10個だし。

 一口で『電通鬼十則』を言うと、世に氾濫する人生教本、自己啓発書の類が不必要になるものです。

 逆を言うなら、『電通鬼十則』でそれらの大概は間に合う、という寸法でして、「その気」なるだけの下手なものを読んで時間を潰すな、という塩梅です。

 わたしが、「そういう」のをてんで読まないのは、『電通鬼十則』を知っているからでしょう。

 「机のビニールシートの下に張っておけ、手帳の一番前に張っておけ。」

 『鬼十則』とは、「そういうもの」です。そして、「そういうもの」であり続けるでしょう。

 わたしの手帳には、いまだに『鬼十則』が真正面にあります。


 電通鬼十則は、その名のとおり10個あります。

 電通鬼十則は、厳しい内容です。でも、必要なときがあります。

 電通鬼十則を、読めば引いてしまうことがあります。

 電通鬼十則は、こころに響く、名文です。

 電通鬼十則は、厳しい生きたヒントです。生きるのは厳しいこと。


電通鬼十則 本文

  1. 仕事は自ら創るべきで、与えられるべきではない。
  2. 仕事とは先手先手と働き掛けていくことで、受け身でやるものではない。
  3. 大きな仕事と取組め! 小さな仕事は己を小さくする。
  4. 難しい仕事を狙え! そして成し遂げるところに進歩がある。
  5. 取組んだら放すな! 殺されても放すな! 目的を完遂するまでは...
  6. 周囲を引きずり回せ! 引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地の開きができる。
  7. 計画を持て! 長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
  8. 自信を持て! 自信が無いから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚みすらがない。
  9. 頭は常に全回転、八方に気を配って、一部の隙もあってはならぬ!! サービスとはそのようなものだ。
  10. 摩擦を怖れるな! 摩擦は進歩の母、積極の肥料だ。でないと君は卑屈未練になる。

英語訳 電通鬼十則-Dentsu’s 10 Working Guidelines-

  1. Initiate projects on your own instead of waiting for work to be assigned.
  2. Take an active role in all your endeavors, not a passive one.
  3. Search for large and complex challenges.
  4. Welcome difficult assignments. Progress lies in accomplishing difficult work.
  5. Once you begin a task, complete it. Never give up.
  6. Lead and set an example for your fellow workers.
  7. Set goals for yourself to ensure a constant sense of substance.
  8. Move with confidence. It gives your work force and substance.
  9. At all times, challenge yourself to think creatively and find new solutions.
  10. When confrontation is necessary, don’t shy away from it. Confrontation is often necessary to achieve progress.

鬼十則を読み比べると

 日本語と英語訳を読み比べると、やはり、「日本語」の方が表現がえぐいですね。ぐりぐり来ます。

 2の「受身になるな」が「not a passive one.」とか、5の「complete it. Never give up.」は、そういうのかーという発見もありました。

 再度言いますが、「日本語」の方が迫力が違います。

 日本語と英語では、また違った味わいがあるので、それぞれの真意と意図を汲んでいってほしく思います。

 「Progress lies in accomplishing difficult work.」なんて面白いです。

鬼十則

 鬼十則のうちで、おそらく1つは、心に来るものがあることでしょう。ときに、(自分に足りないのはこういことじゃないのか)と、思い当たる“節”があることでしょう。

 「当然じゃん」という人で、「自分は全部を兼ね備えているな」と思った人は、「なぜ、そう思うようになっている」のか考えるべきでしょう。鬼は狩られます。わたしなら、鬼を嵌め殺して手柄とします。「鬼」になるより簡単だから。

 だからこそ、鬼十則は「八方に気を配って、一部の隙もあってはならぬ!!」と言っているのでしょう。吉田秀雄は、内外へのプレゼント魔でした。

 個人的に思い入れがあるのは…

 鬼十則5の「殺されても離すな」と、鬼十則10の「摩擦を恐れるな」でした。

 「殺されても離すな」は単純な「諦めるな」でなく、それぐらい価値あるものを選べ、とも読むことができるでしょう。

 『摩擦を怖れるな!摩擦は進歩の母、積極の肥料だ。でないと君は卑屈未練になる。』

 そうだなーそうだなーと思います。

 電通鬼十則は、生暖かく・やさしいだけ・口当たりのいいだけの言葉が氾濫する中で、骨太の内容を含んだ名文です。

 ぜひ、WORDにでもコピペして印刷しましょう。

 先も言ったように、お仕事中の人は、手帳か机のビニールシートにはさみ、主婦や学生の方は、冷蔵庫の前のスーパーの特売チラシ、食パンの景品交換の応募用紙をはがして、冷蔵庫の扉に貼り付けておきましょう。

 今「ある」ものよりも、数倍の価値が将来にわたってもたらされるように思います。“死んでもはがすな!”

広告の鬼になれ!

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