第三種冷凍機械責任者(冷3)の独学方法。主に、文系ド素人向けの内容。難化した第三種冷凍機械責任者試験の現状や対策、試験勉強の進め方を見ていく。次いで、独学向けの教材の紹介や、一般受験生が知っておくべき合格率の罠、特殊な出題形式なども併せて述べる。第三種冷凍機械責任者の独学合格について、そこそこわかる。
一口で言うと、第三種冷凍機械責任者(冷3)は、完全に難化しました。
過去問の使い回しは影を潜め、新傾向の問題が、多数出題されるようになりました。
かつては、即断即決の問題ばかりでしたが、今は、確証をもって答えられる問題は少数となり、迷いに迷います。
テキストと過去問レベルの問題・選択肢は、確実に点を取れるようになっておかないと厳しいです。
冷3は、従来の過去問演習はもとより、テキストの精読も併せて行わないと、独学合格は厳しい試験となりました。
とりわけ、文系ド素人の方にとっては、『冷3は、キッチリ勉強しないと絶対に受からない試験に変貌している』ので、絶対に甘く見てはいけません。
過去問を“てきとー”にやっておけば合格できた時代は完全に過去のものです。「昔の合格者の意見」に惑わされず、試験勉強に臨んでください。
また、後述しますが、冷3の「合格率」は、当てにならないので、一般受験生は、注意が必要です。
文系ド素人向けの教材については「教材レビュー」にて詳細に述べていますが、読むのが面倒な方は…、
テキストは、試験用に編まれた「トコトンわかりやすい! 第3種冷凍機械責任者試験 完全テキスト」を…、
過去問は、定番の「第3種冷凍機械責任者試験模範解答集」を、使います。
正直、試験の中心テーマである「冷凍」自体、文系の理解を超えているので、どの出版社のテキストもよくわかりません。が、上記教材なら、何とか合格点の6割は確保できます。
結論から言うと、一般の受験生の合格率は「25%前後」であり、「4人に3人が落ちる」、逆を言えば、「4人に1人しか受からない」といった次第です。
冷3の合格率は、「おおむね40%(年平均)」と言われています。が、この数字を鵜呑みにすると痛い目に遭います。
平成27年度の合格率なのですが、当該4割前後の数字は、平均後の数字であることに、留意しないといけません。
冷3には、「講習制度」があり、当該講習を受けると、試験科目の「保安管理技術」が免除されます。
当該合格率には、一部免除者の合格率も、含まれている、という次第です。
上記画像の赤い囲みで一目瞭然ですが、両者の合格率には大差があります。
講習受講の科目免除者の合格率は、「71.8%」で…、
一般の受験者は、「25.9%」となっています。
先述したように、一般に流布されている冷3の合格率「40%」を耳目にすると、(カンタンじゃないの)とか(余裕じゃん)とか(1~2週間くらいで受かるんじゃないの)的な感想を持ちかねません。
正直言うと、わたしもコロッと数字に転がされたのですが、「40%」という数字を鵜呑みにして、試験を甘く見てはいけません。「保安管理技術」は、法規の倍は難しいです。
今後の試験においては、楽観は、致命的な誤謬となります。
一般受験の合格率は「実質25%」で、「4人に1人」は落ちます。
舐めてたら、本試験で頭を抱えます。最悪、来年再受験となりかねないので、本腰を入れて机に向かう必要があります。
さて、次いで、試験勉強の進め方を見ていきます。
端的に言うと、「冷凍」という仕組み自体が、文系の理解を超えています。
テキストを読んでも、(何でテキストはこういうことをクチャクチャいってんのかな?)的な、無味乾燥状態が続くでしょう。
わたしもそうでしたが、地下鉄でテキストを読んでいたのですが、あまりの「手がかりのなさ」に真っ暗になりました。
が、それでも、テキストと過去問との接触回数が増えるにつれて、だんだんと、わかるようになってきます。
文系ド素人が、冷凍の原理や仕組みを「何となくわかる」までになるには、おおむね、1~2回くらいテキストを読んだあとです。
過去問も、最初は、全くわからないか、少しも腑に落ちないでしょうが、1~2回くらいやると、手応えが生まれてきます。
最終的に、過去問を3回やり、テキストも3回ほど読んでおけば、合格点の6割は確保できます。
ちなみに、わたしが受けたとき(平成27年度試験)は、自己採点で「法令:17点/20点」「保安管理技術:13点/15点」の得点で合格できました。
冷3は、出題形式がちょっとだけ特殊で、他の試験ではあまり見られない形式を取ります。
上記画像のように、正しい選択肢の『組合せ』を解答させる、といった次第です。
4つの選択肢のうち、1~2つは、判別できますが、残る選択肢が迷いに迷います。
先の画像のように、最終解答の候補は、「ロ・ハ」か「ロ・ハ・ニ」となって、ぐぬぬとなります。
こんな次第なので、難化して過去問の比重は落ちたとはいえ、出題形式に慣れるためにも、過去問演習は必須です。
冷3の試験科目は、「保安管理技術」と「法令」の2科目で、文系ド素人にとっては、前者が難敵であり、後者はまだ与しやすいです。
ですから、文系ド素人は、「法令」から着手します。
技術的なことが絡む単元は厳しいですが、ざっと確認程度に済ませます。
法令科目の大半は、条文や関係法令の規制や数字を「憶える」だけなので、冷凍のメカニズム云々がわからなくても、試験勉強を消化できます。
テキストと過去問の「法令」を1回くらい済ませると、何となくわかってくるので、「保安管理技術」に駒を進めます。
文系ド素人にとって、「保安管理技術」は、本当に無味乾燥な状態が続きます。
まあでも、後述するように、テキストを1~2回読み通せば、何となくわかってくるので、焦らずに、日々の勉強を消化してください。
試験勉強自体は、オーソドックスなやり方で結構です。
テキストを読んだら、テキストの練習問題を解く→テキストを最後までやる→過去問に挑戦、といった次第です。
先述したように、最終的に、過去問を3回やり、テキストも3回ほど読んでおけば、合格点の6割は確保できます。
「法令」の勉強方法は、長くなったので、別のページにまとめました。
「第三種冷凍機械責任者・法令の勉強方法」をご参考ください。
「保安管理技術の勉強方法」も、長くなったので、別のページにまとめました。
「第三種冷凍機械責任者・保安管理技術の勉強方法」をご参考ください。
第三種冷凍機械責任者に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。
興味のある方は、「第三種冷凍機械責任者:ブログ記事」をばご参考ください。
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