アーカイブ:文系資格と理系資格の違い

このページは、過年度の受験体験記のアーカイブです。正式版には、トップページからおまわりくださいませ。

文系と理系の違いをはっきり認識したきっかけとなたのが、基本情報技術者の勉強の経験です。理系資格の試験に素人が乗り込んでも、簡単にその体系を理解するのは難しいことがわかりました。

はじめに−文系と理系

基本情報技術者を勉強していくうちに気がついたのは、理系の資格と文系の資格は前提に深くて大きい落とし穴があることです。

文系の資格って、それまでの経験とか知識が、試験の合否を決めることは少ないのですが、理系資格にはまさに、これまでの「経験と知識」が重要な役目を担っていることにはじめて気がつきました。

よく勉強していた理系のあいつ

これは大学のときの話です。理系に友人がいまして、高分子化学という、素人にはパンストでも作っているのかしら?としかイメージできない科目を専門にしておりました。

その彼がよく勉強していました。下宿に遊びに行ってもだいたいは勉強してました。

文系のおいら(あ・法学部卒業)には、それが不思議でなりませんでした。「なんで、そんなにする勉強する必要があるの?」と聞いたところ、単位が取れない、専門に進めないといわれ、「理系は大変だなぁ」と焼酎をひとり傾けたものです。

基礎科目ができないと、専門課程に進めない、厳しい理系の世界を垣間見たのでした。基本的に文系は、そのような階層的な世界ではなく結構フラットです。

特に、おいらの学科ではそれが顕著でしたね。なんでもありの学問のバーリトゥードでした。ホンマ適当です。

親戚と電器H社のお嬢さん

おいらの親戚も基本情報技術者を受け、1回で合格を果たした人です。聞くとほとんど勉強しておらず、何もせずに受けて合格したとのことです。

実はこの人、某大学院を卒業し、幾多のIT企業をハシゴして、今は自分で会社をやっている、現役プログラマー兼システムエンジニア兼ハード業者の、パソコン関係何でも屋なのです。

大きなシステム設計、開発からプログラムまで広い経験を重ねてきた人です。

このように経験を重ねてきた人にとって「基本情報技術者」の試験なんて簡単で仕方がないのでしょう。実際の業務のほうが遥かに難しいわけです。

電器H社のお嬢さんは、もう中堅組みになった大手の電器会社のシステムエンジニアですが、彼女も1ヶ月くらいで合格した子です。

対策は?と聞くと普通に市販されているテキストを買って読んだだけ、というオーソドックスな答え。ギャフン!!

_| ̄|Σ・∴'、-=≡○

このように、「基本情報技術者」はこれまでの開発やら何やらの経験が大いに関係してきます。

私の使ったテキストにも、「開発の経験が2年くらいある人は、午後問題は軽く1回ほどやれば十分」とのコメント書きがありましたが、まさにそのとおりです。

試験問題より、実際の業務のほうが難しくて骨が折れるでしょう。タクシーのベテランが、免許取り消しになって教習所で再び免許を取る位の容易さではないかと思ったりしました。

文系資格

逆に、文系の資格はそれほど経験がものを言いません。

おいらの取引先の会計事務所のあるおっさん、20年以上税務をやってきたので、知らないことを探すほうが難しいという税務のベテランです。

しかし、税理士試験には受からない。逆に、その事務所に入って2年位の新人が受かってるのですから、合否にあたって「経験はあればいいけど、あるからといって有利に働くものではない」のですね。

文系資格はすごく敷居が低いわけです。

ぶっちゃけ、文系の専門なんて、素人が100冊位その分野の本を読めば追いつけてしまう話なのですよ。

大学時代は社会学で、大学院で心理学を学ぶ、ということが可能なのが文系です。大学時は物質工学で、院に行って建築工学を学ぶという人が少ない(ほぼ無理?)のが理系の特徴なのでしょうねぇ。

それが普通かもしれないですね。>専門とはw

基本情報技術者試験は理系です

基本情報技術者をまとめると、簡単な人にとっては簡単すぎるけど、できない人にとっては敷居が1キロくらいあるとです。「わかる」「わからない」の差が大きいと思いました。

はっきりいって、わからない人は、どこからどうしたらいいのかわからないくらいです。わたしもそうでしたが、問題とされていることすらわからない、という状態の人も多いのではないかと踏みます。

基本情報技術者試験と並ぶ人気の情報処理試験「初級シスアド」がありますが、これは比較的、何をしたら良いのか把握できるから人気があるのではないかと思います。

基本情報技術者の午後問題なんか、そこら辺に歩いている人に見せたら卒倒するのではないかと思うほどの、チンプンカンプンぶりです。

テキストにおいても、行間にあるもの、用語のニュアンス、意味、使い方などは実際の仕事をしている人や業界の雰囲気になじんでいる人には、わかるんでしょうが、そのようなものと関係のない人にとっては皆目なわけです。

特に午後のアルゴリズム問題やプログラムは、それが顕著です。

たとえば、「 i → i+1 」とか「A〔i〕」とか、これらなんか問題で使われる語句・用語なのに、それがど素人にはわからんのですよ、ホンマ。その辺りのギャップがあり、そのギャップを埋めるための手段を、「ど素人」は講じる必要があると思います。

このページの一番最初に、理系の人はよく勉強すると述べました。いいたかったのは、この基本情報技術者試験をすらりと合格してしまう人は、過去・現在において、それなりの訓練・学習・経験の事実が厳然と存在しているということです。

たとえば、算数も文系の人にとっては厳しいものがあります。コツさえ体得すれば簡単なんですが、それでも壁には違いないです。

2進法の変換とか2の補数とかで、TKOされた人は多いと思われ。

情報処理のいくつかのサイトを眺めてみましたが、受験期間は文系の人、しかもど素人なら無視しましょう。徹底的に受験テクニックだけを使い、合格だけを目指せば、数ヶ月程度で受かる試験です。

しかし、この受験期間は、「誰が、どのような職業の人が、」言っているのかを読み取らないと誤ります。

業界人や経験者がいう〇か月と、ど素人のそれとは全く違うことを覚えておきましょう。無理な計画を立てると誤ります。(経験者は語るw)

オイラみたいな「ど素人」が、2〜3ヶ月で情報処理的な、数字を配列に考えられるアタマ・能力を身に着けるのは非常に困難です。

合格だけを考えれば、2〜3ヶ月、みっちりやりこみさえすればできると思いますが、それではつまらんなぁと。基本情報技術者は資格試験というよりも、能力訓練な感じがするからです。

基本的に独立系資格でもないので、特権があるわけでもありません。何か見に付けないと、損です。

蛇足
思うに、基本情報技術者は、これをどう繋げていくのかが重要です。社労士等の文系資格は、受験内容と実務が剥離してるので、テクニックだけで合格しても、そう実務に影響はありません。みんな、最初から実務を学んでいく人がほとんどです。

基本情報技術者を目指す人は、SEやプログラマを目指している人が多いと思います。試験より業務のほうが、遥かに難しいのですから、テクニックには走らずみっちりと基礎を築くほうが長期的には懸命だと考えます。

テクニックだけで進むと絶対後で苦労するか、結局、基本情報でやっていたことを再度やる羽目になると思います。

ど素人は本を読め・・・ ___| ̄| ○|||

ど素人は、本を読んで他人の知恵を借りるしか方法がありません。とにかく、パソコンについての本を図書館で手当たり次第借りてくるか、古本屋で買い込んでくることをお勧めします。

そいで、気になったら買え、です。

適当な初心者本の読書で、まずは「問題集」「テキスト」へたどり着くことからはじめましょう。

面倒ですが、これが一番近道の感じがしてなりません。

いや、過去2度の挫折経験からして・・・近道はなしwww

ギャップを縮めるのは、読書が一番手っ取り早いと思います。

そして、テキスト・問題集にカネをケチらないことです。今回の試験では「カネに糸目を付けない」ことを念頭に置きました。難しい問題集やテキストを無理してやっても、いやになるだけです。

専門学校行けよといわれたらアレでアレなのですけどね^^;

前頁「まったくわかりません。」でもいいましたが、多くの問題集・テキストはど素人向けではないので、いい解説、易しい解説のテキストがあればどんどん買うべきです。五里霧中の時間は少ないほうがいいでしょw

そして、ど素人は絶対に解説の少ない問題集・テキストには触れないこと。まず、時間の無駄です。

それらは解説せずともわかる人を対象にした「プロフェッショナル・エディション」なんですよ、多分。

わたしたちは「ど素人・エディション」を探さないと勝ち目がありません。

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