毒物劇物取扱者を独学で1発合格をめざす文系の人に、「法規」の勉強方法をわかりやすく説述。理系・文系とも、本ページで傾向をつかんで対策を執れば、独学合格が可能です。
毒物劇物取扱者試験で、最も重視すべきが当該「法規」です。
結論から言うと、「テキストを2~3回読んで、過去問を2~3回解く」で、8~9割は取れます。
試験の難易度は、危険物の「丙種」レベルなので、文系・理系ともども、以下の対策で、大丈夫でしょう。
「法規」は、試験科目のなかで、最もカンタンなうえ、最も出題数が多いので、「最大の得点源」という位置付けです。
とりわけ、文系の人にとっては、「基礎化学」や「性質等」で失点が免れないので、「法規」でどれだけ点を稼ぐかで、合否が決まります。
できれば、「法規」で8~9割は取りたいのですが、無理な数字ではありません。
まず、試験内容のボリュームが他の科目と比べて、圧倒的に少ないです。
勉強しなければならない論点(=条文)の数は、規則等併せても、30個くらいしかありません。
しかも、試験問題は、規制内容や制度趣旨、各種数字を問うたりするだけの「シンプルな出題」が多いのです。
結論から言うと、「法規」の本試験問題は、テキストに「こう」あれば、本試験では「こう」問われる、といった塩梅で、テキストに書かれていることが、ストレートに出題される傾向があります。
たとえば、テキストにて…、
『この法律で「毒物」とは、別表第1に掲げるものであって、医薬品及び医薬部外品以外のものをいう。』
…という、「定義」があったとします。
したらば、本試験では…、
「この法律で「毒物」とは、別表第1に掲げるものであって、(1)及び(2)以外のものをいう」
…といった穴埋め問題が出ます。
答えは、いうまでもなく、(1)は「医薬品」で、(2)は「医薬部外品」です。
そのほかの出題例としては…、
「毒物とは、別表第1に掲げるものであって、危険物及び農薬以外のものをいう」
…といった「○×問題」形式で出題されます。例は、言うまでもなく「×」です。
こんな風に、テキストで「こう」なら、本試験では、ストレートに「こう」出る、といった問題が大部分です。
「法規」の傾向ですが、基本知識を問うものがほとんどです。
下記の問題は、「大阪府 H29 第2問」です。
【問】『毒物及び劇物取締法及びこれに基づく法令の規定に照らし、特定毒物に該当しないものを次の1~5から一つ選び、その番号を解答用紙に記入しなさい。
…さて、当該問題ですが、テキストには…、
「特定毒物とは、四アルキル鉛、パラチオン、メチルジメトン、メチルパラチオン、TEPP、モノフルオール酢酸、モノフルオール酢酸アミド等をいう。」
…といった記載があるのです。
そう、先の問題は、テキストの基本事項を憶えているかどうかを、問うているだけなのです。
こうした“知っていさえいれば、解ける問題ばかり”なのが「法規」となっています。
なお、例題の答えは、「3」の「四塩化炭素」で、これは「劇物」です。
…例題を見て、メンドクサと思った方もおられるでしょう。
しかし、なのです。
初学者の人はチンプンカンプンで不安になったかもしれませんが、先の「四塩化炭素」は、洗浄剤・溶剤の「劇物」として、頻出の化学品なのです。
んなもんで、ある程度、学習が進んだなら、(四塩化炭素が特定毒物?!んなわけねーよ)と、即断できるレベルとなっています。
こうした次第で、「法規」の試験問題は、「テキストに載っているものが頭に入っていれば、即、得点」といった次第です。
なお、「危険物取扱者 乙種四類」を持っている人なら、いかに先の例題が「カンタン」な部類なのか、おわかりのはずです。
先の問題は、言わば、「特殊引火物ではないものはどれか?」を問うているだけなのですから、乙4からすれば、ボーナス問題です。
参考:乙4の独学
「法規」などと耳に聞きすると、ゾッとする人もおられるでしょうが、当該毒物劇物取扱者では、全くそうではないので、安心してください。
「法規」の受験勉強ですが、本試験の問題が“問題”なので、いうほど、不安になる必要はありません。
勉強方法は、実にシンプルで、「ざっくりテキストを読んで、テキストなり問題集なり過去問なりの問題を解く」です。
問題演習は、答えを見ながら、テキストを見ながらで結構です。
問題が素直なので、軽くテキストを読んだだけでも、そこそこ解答できるはずです。
んで、間違えたなら、解説やテキストを読み直して、正しく答えが導けるようにします。
後は、ホント、この「繰り返し」となっています。
こんな次第で、「法規」は、ざっくりテキストを読んで問題を解き、そして、過去問を2回はやっておけば、PDF過去問や本試験で、7~8割は“すぐに”取れます。
んで、苦手な論点や暗記事項を、徹底して消化すれば、9割はかたいです。
「1~2週間」もあれば、7割得点に、「1ヶ月」もあれば、8~9割得点くらいは、可能です。
当該法規で点を取るほどに、残りの科目で“失点してもよい”ことになるので、集中して取り組むのが賢明です。
まあ、四の五を言わず、テキスト・過去問に当たってみてください。勉強前の不安は、ほとんど杞憂です。
ところで、“一概に言えないのですが”、細かな数字を問う問題、込み入った問題も、当然、出題されます。
しかし、極めて少数なので、『捨て問』にしても構いません。
…なのですが、もし、受験予定地の試験が、「難化」しており、「基礎化学」や「性質等」がカツカツのようなら、「法規」の「捨て問」は、1問たりとも、やめておきましょう。
まだまだ、「法規」の方が、点が確保しやすいからです。
おおむね、基本的な出題の「法規」ですが、傾向が変わった都道府県もあるので、油断は大敵です。
「関西広域連合」のR1試験の「法規」では、応用的なものが出題されています。
それは…
…なのですが、他の都道府県でも、同種の問題が出る可能性があります。
ちょいと、ハイレベルなので、関西圏でない人も、押えてみてください。(アレレ)となるはずです。
「勉強方法」については、以下の記事も、参考にしてください。
・法規
・基礎化学
毒物劇物取扱者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。
興味のある方は、「毒物劇物取扱者の投稿記事 」で、ヒマな時間を潰してください。
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