通常の3倍の模試対策

模試は資格試験でも過去問に並ぶ、大切な勉強ツールです。模試から本試験に良く似た問題が時々出題されますし、模試をペースメーカにもできます。模試を最大に生かす方法を紹介します。

はじめに−模試の経験を最大限に生かすために

模試は受けるべきか受けないべきか、という疑問があると思います。結論からいえば、時間と金の許す限り受けた方が良いでしょう。

理由は単純。それは、問題演習になるからです。模試を受ける事で、問題演習の数に+50問なり+70問なりになるのですから、受けたほうがいいに決まっています。

問題演習こそが合否をわける最大の分岐点になるのですから。

しかし、意外に「模試」というものは高いものです。そこで、支払ったコストに見合う以上のリターンを得るためにも、模試を3倍効果的にする方法を紹介したいと思います。

※ 以下記述することは、管理人こと、くらげが受けた事のある模試についての感触です。全ての資格試験にあてはまるものではない事に注意してくださいね。→くらげアドバイスへワープ

そもそも『模試』とはなんでしょう?

専門学校が主催する模試の特徴はなにかというと、ズバリ、過去問の学習ができているかどうかを確認する出題なことです。過去問の理解の度合いを図る検査、と考えれば良いでしょう。

模試で出題される問題は、ほとんど過去問をベースに作られているといって過言ではありません。

模試において、どんなトンチンカンな出題がされていても、模試全体の出題をみれば、過去問をきっちりできていれば合格ラインに入れる仕組みになっています。

(つまり先ほどのトンチンカンな出題は、本試験でいうクソ問、捨てるべき問題です。模試は、実際の試験のシュミレーション(お試し)ですから。)

ですから、全く過去問に手がついていないなら、模試を受けても仕方がないでしょう。絶対にいい点は取れません。模試の受けるタイミングは「過去問ベース」のことをやりきった後でこそ、模試の最大の効果を引き出せると思います。

(個人的な意見ですが、過去問レベルができていないなら、模試を受ける受けないの前に、それらを片付けましょう。まずは過去問をやりきるのが最重要課題です。)

模試は、過去問で問われたこと以外の部分の学習のきっかけ、過去問の発展的学習をする機会となります。例えば、過去問で、ある法律の5つの規定のうち、ひとつが出題されていた。

模試では、その規定のほかの部分のひとつが出題された。専門学校のプロの講師達も、過去問に出題されたとしても、今後出題されそうなくらい、この5つの規定は重要だと踏んでいるのです。

さて、5つのうち、2つが模試・過去問で問われたことになります。そうすれば、あと3つ。3つやりさえすれば、マスターできますね。

最初から5つの規定を憶えるのはしんどいです。また、すぐに忘れるものです。ですが、5つのうちふたつが過去問・模試で問われている、ということは記憶にあたって凄く助けになるのです。

だされた、だされた、だから残りもやっておこう・・・この事実に基づいた意識こそ、脳みそに残るきっかけになるのです。しかも忘れても、通常よりは早く再記憶ができます。

模試をもって過去問を再解釈しよう

模試は過去問で問われたことをベースに作られます。そして模試で問われたことを再度、過去問へフィードバックする、これも模試の重要な機能のひとつです。

「過去問→模試→過去問」このような流れでしょうか?

違った目でもう一度、過去問に臨めることができるのです。「ここも模試で問われていたので用チェックだ」とか「あ、こんな所も問われてる」、「あ、こういう問い方もできるのだ。」みたいな感じで、「模試」という違う刺激で過去問を再度解けるのです。

自分としては、過去問のこの部分は意味ないネ、と思っていて捨て問題にしていたら、模試ではうまーーく再解釈された出題がされていた、などの発見は楽しいものです。

独学は意外に刺激がないモノなので、ハリとツヤのある過去問演習ができるようになるのです。

これは強力です。メリハリのある過去問演習はテキストの読解に非常に楽にしてくれるのです。なぜなら、テキストのうちどの部分を優先して読まねばならないかが、「はっきり」と認識できるからです。

この作業を続けてると、テキストの文章が『立体化』してくるはずです。これは過去問・模試で問われている・・・なるほど、憶えておかなければならないことだな。その他の規定も怪しい所だ・・・というように精度の高い類推ができるようになるので、ただ愚直にテキストを読むといった平面作業がなくなるのです。

模試=擬似本番

模試の機能として「中期目標」となるのがあげられます。つまり、その模試の日までに、これとこれをしよう!やりきろう!という目標期限になるのです。独学は意外に刺激がないモノなのでとりあえず目標として、模試は勉強のいい刺激になります。

「とりあえず模試の日までに読んでおこう」とか「とりあえず模試の日までにやっておこう」というようにノルマに追われた営業マンの如く自分に発破を掛けるのです。「来週には模試だ!」というケツに火がついた状態だといつも以上のペースと集中力で勉強に望めるものですよ。

(そら、あんな紙切れに数千円かけてるのですから^^)

また、模試は擬似追い込みにもつかえます。模試だから適当でいいやではなく、せっかく本試験と同じ形式・時間で受けるのですから、擬似追い込みをかけましょう。

すべての科目をするのが追い込みではないのです。自分が間違った所、忘れてそうな所、出たらやばいなぁと思うところを重点的にやればいいのですよ。やったことが模試に出なくとも、復習をするいい機会となります。

なぜ復習が重要なの?

模試の時間は本試験さながらの緊張の中で行なわれるので、非常に集中した密度の濃い時間です。そんな時間でやったことは意外に記憶に残るのです。

(これを書いてるのは通関士試験から1週間ほどたった日なのですが、いまだに通関士の計算問題にポークカツレツが出た、ということを憶えています^^。それだけ集中力の濃い時間にやったことは記憶に残りやすいのです。)

すっごくおいしいです!この時間でやったことは!!
通常の3倍は憶えやすいのではないでしょうか?!

テキストに、模試で間違えた箇所は、「模試出題〇月〇日」なメモ書きをしておくと、直前期の復習の時や試験前の最終確認ときなど、その「模試出題」のメモが書かれた規定を目にしたら、その模試のときの記憶(できた喜び、できなかった悔しさ等)と共に色鮮やかに脳みそに染み込むものです。

通常の学習より3倍、覚えやすいので模試の復習はやった方が得です。ある規定を憶えるのに30回唱えなければならないのが、模試出題規定だと10回で済みます。めんどくさがりやなら復習しますよ。10回のほうが楽ですから^^

復習するのはめんどくさいのではありません。しない方が損なんです。

くらげアドバイス

模試を受けるときは、模試の問題をもう一部もらってきましょう。模試を受ける時は全力でかかるので、模試の出題文章にペンを走らせて問題を解かねばなりません。

(通常の問題演習のときは問題集等に何も書き込まないのがディレクトリ型学習でッス^^)

そうすると、復習の時や模試を使った問題演習の時にめんどくさいのですよ。自分の書いたのを消しゴムで消すのはめんどくさい。それならもう一部もらえばいいだけの話。

「復習に使いたいのでもう一部下さい」といえば多分くれるかと^^
わたしの場合、欠席者の問題を、こっそりトンズラってました。

 
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