毒物劇物取扱者を独学で1発合格をめざす文系の人に、「基礎化学」の勉強方法をわかりやすく説述。文系は、「足切り」にひっかからないようにするのが最大の目標。計算問題対策を述べています。文系でも、本ページで独学合格が可能です。
以下は、「文系」向けです。
「基礎化学」は「高校化学」レベルですので、「理系」の人は、読み飛ばしてください。
さて、「基礎化学」の試験問題ですが、「知識問題」と「計算問題」の2系統があります。
「知識問題」ですが、化学の常識的なことが、たとえば、「原子」や「分子」の定義とか、「コロイド溶液」など、まさに“化学知識”が問われます。
これらは、文系でも、何とか対応可能です。「暗記と記憶」だからです。
手をジュウジュウと焼きますが、やることさえやれば、ある程度、点は取れるようになるので、無問題なのです。
対して、「計算問題」は、文系にとって、死命を制す問題となっています。
「mol計算」「濃度計算」「化学反応式」「pH」「中和反応」「ボイル・シャルルの法則」「熱化学反応式」などが問われるのですが、文系の人は、全く油断できない出題となっています。
文系にとって、「基礎化学」は、最重要科目になるのですが、その理由は、「足切り点」があるからです。
“一概には言えない”のですが、大半の都道府県では、「足切り点」が設けられています。
よって、当該基礎化学で、ある程度の点が確保できないと、絶対に受からなくなってしまうのです。
ガチで言うと、文系が受かるかどうかは、「基礎化学」の「計算問題」で、どれだけ点が取れるかに、かかっています。
文系は、「基礎化学」の「計算問題」に対して、相応の対策を取らねばなりません。たとえ、どれだけ、苦手で頭痛がしても、です。
別ページの「一概には…」で述べたように、毒物劇物試験は、都道府県ごとによって、試験問題がかなり異なる試験です。
んなもんで、ひとまず、受験予定の都道府県のPDF過去問で、「基礎化学」の問題を調べてください。
調べるところは、「基礎化学の全出題数」と「計算問題の出題数」です。
調べてみて、(あー、あんまり計算問題が出てないな)と思ったなら、それでOKです。
というのも、あんまりないケースですが、計算問題のぜんぶを、「捨て問」にできるところもあるからです。
当方が受験した旧大阪府試験がそうでした。
「基礎化学」の出題数は「25問(100点満点)」で、計算問題は「5~6問(20~24点)」の出題しかなく、足切り点は「40%正解(=40点)」だったので、計算問題をすべて捨てても、足切りにはかからなかったのでした。
当時の試験会場では、「計算問題は全部捨てた!」と話している人が多々いました。
しかし、これは、レアなケースです。
おおむね、大半の都道府県では、計算問題の比重が高く、足切りを免れるには、どうしても、計算問題を勉強しなくてはなりません。
繰り返しますが、必ず、PDF過去問を調べ、計算問題の割合を把握し、“危機感”を新たにしてください。
「計算問題」ですが、*出題者のお情けなのか*、溶液の濃度といった「カンタン系(中学レベル)」と、化学反応式・熱化学反応式といった「難しい系(高校レベル)」があるのです。
文系は、まだしも解けそうな前者の「カンタン系」に、時間と労力を集中投下し、後者の「難しい系」は「後回し」か「捨て問」にする、といった次第です。
“一概には言えないのですが”、おおむね、「計算問題」には、*点数を取らせるのが目的のような*超基礎・基本的なものがあります。
そういうものを、まずは、勉強して、「点」を確保します。
んで、いくつか取れる自信が付いたら、後者の「難しい系」に、徐々に手を付けるといった次第です。
当該「難しい系」も、“自分のできる範囲”で構いません。
明らかに、無理そうなものは、「捨て問」です。
たとえば、「関西広域連合 R1 第33問:アセチレン」などは、文系はひっくり返っても解けないので、「捨て問」にするってな塩梅です。
『無理』は、独学では、ゼッタイにダメです。
そもそも、“そういう”のが苦手なので、「文系」になったはずです。
独学では、無理をすると、すぐにイヤになります。
「計算問題」は、『1日1論点/1日1問』のペースで、勉強していきましょう。
その時ダメなら、ダメでいいです。その時は諦めて、また今度の機会にしましょう。
ほいで、何回も挑戦してみて、本試験直前までダメなら、『捨て問』とします。
わたしは、酸化還元反応などの2~3の論点がどうしてもダメで、「捨て問」としました。
文系の人は、「基礎化学」の足切りさえ、免れたらよいのです。
総合得点は、「法規」や「性質等」といった、暗記科目でいくらでも確保できます。
受験予定地のPDF過去問を調べ、“どれだけ捨てれるか”を確かめて、“どこで点を取るか”を追求してみてください。
全問正解は気鬱ですが、“足切りを免れるだけ正解できたらいい”とわかれば、気持ちがぐっと楽になるはずです。
たとえば、「関西広域連合」のR1試験の「基礎化学」ですが、これが、まったく文系泣かせの出題となっています。
「計算問題」のみならず、「知識問題」すら難しくなっており、「15問」の出題のうち、「難・やや難」の問題が「8問」となっています。
当該試験では、知識問題であまり点が取れないため、計算問題で点を稼がねばならないという、文系にとっては、ゾッとする出題構成となっています。
他の都道府県の方も、当該文系殺しの出題を、参考程度に見ておいてください。対岸の火事であればいいのですが…。
参考:関西広域連合 令和1年度
「勉強方法」については、以下の記事も、参考にしてください。
・法規
・基礎化学
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