9問‐R1の過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第9問は、「時効の中断」の問題です。訴えの提起,取り下げ,却下,棄却,和解といった論点から構成されています。すべて、基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。多くの受験生が取るので、ゼッタイに落とさないようにしてください。

9問‐時効の中断

 

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難易度・優先順位ひとこと

 注意喚起です。

 本ページは、当時の公式過去問に、当時の解説を付与したものです。

 「民法改正」には、対応していません。

 改正後は、解説・解答が変わる問題もあるので、傾向把握の一環として、ご活用ください。

 本問のレベルは「ふつう」です。

 本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。

解説

 別段、複雑な指示はないので、ふつうに選択肢の1つ1つを解けばいいです。

選択肢1

 選択肢1の「訴えの提起後に当該訴えが取り下げられた場合には、特段の事情がない限り、時効中断の効力は生じない」ですが、正しい記述です。

 「訴えが取り下げられた」のですから、もはや、「訴えていない」状態です。

 「訴えていない」のですから、時効は中断しません。

 よって、「時効中断の効力は生じない」で、正しいです。

 選択肢は、「正」となります。

選択肢2

 選択肢2の「訴えの提起後に当該訴えの却下の判決が確定した場合には、時効中断の効力は生じない。」ですが、正しい記述です。

 訴えの「却下」は、訴えが退けられたわけですから、もう「訴えていない」状態です。

 「訴えていない」のですから、時効は中断しません。

 よって、「時効中断の効力は生じない」で、正しいです。

 選択肢は、「正」となります。

選択肢3

 選択肢3の「訴えの提起後に請求棄却の判決か確定した場合には、時効中断の効力は生じない。」ですが、正しい記述です。

 「請求棄却」とは、「原告の主張を正当な申し立てと見なさず、退けること」を、意味します。

 正当な訴えと認められなかったのですから、もはや、「訴えていない」状態です。

 「訴えていない」のですから、時効は中断しません。

 よって、「時効中断の効力は生じない」で、正しいです。

 選択肢は、「正」となります。

選択肢4

 選択肢4の「訴えの提起後に裁判上の和解が成立した場合には、時効中断の効力は生じない。」ですが、誤った記述です。

 「和解」したときは、時効中断の効力が生じます。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

 なお、「調停」が成立したときも、時効中断の効力が生じます。

 いうまでもないですが、「和解」も「調停」も、成立しなかったら、“1ヶ月以内に訴えを提起しなければ”、時効中断の効力が生じません。

答え

 「1」は「正」です。

 「2」は「正」です。

 「3」は「正」です。

 「4」は「誤」です。

 本問は、「誤っているものはどれか?」ですので…

 正解:4

 …と相なります。

 >>> 次の問題へ。


参考リンク

 当該年度のぜんぶの問題(1~50)のリンクは、「こちら」です。

 当該年度の「権利関係」だけ、問題演習をしたい人は、「R1 権利関係一覧リスト」を、ご利用ください。

独学向け教材

 宅建の独学向け教材には、「2系統」あります。

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