乙4の独学 後編‐勉強方法「性消」

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 「危険物取扱者 乙種4類(乙4)の独学」の後編で中~上級者向け内容。独学者向け。乙4の3つある試験科目のうち、このページでは、「性消」の勉強方法を述べる。「性消」のヒントやコツ、捨て問リスト、憶え方や語呂合わせのリンクなどを掲載しており、実力の養成に有用。当該ページで、「性消」の独学での進め方を習得できる。また、独学でも、合格レベルに達することができる。

ひとくち乙4「性消」

 

 危険物取扱者の乙種4類(乙4)の「性消」ですが、ちゃんと、テキストと過去問を消化すれば、まったく問題はありません。

 「性消」で落ちる人は、少数です。

 文系・理系とも、ふつうに勉強すれば、合格ラインを突破できます。

 「性消」は、傾向がはっきりしているので、先に、「捨て問リスト」や「優先順位」に目を通してみてください。即、役立つかと思います。

 後半の「コツ」や「ヒント」は、ある程度、勉強が進んでから、暇つぶしで見てください。

その前に

 

 独学の前提として、テキストには「チャレンジライセンス 新訂版」を、過去問には「乙種4類 危険物取扱者試験」を使うことを想定しています。

 文系・理系ともども、「一番やりやすい」との評を受けています。この2冊を念頭に、読み進めてください。

 なお、他の科目の勉強方法については、「勉強方法まとめ」、「独学物化」、「独学法令」を、参考をば。

 では、以下、本編に入ります。

インデックス

  1. 性消の文系・理系
  2. 性消のヒント‐勉強方法を手短に
  3. コツ①‐最初は、ざっくりノート
  4. コツ②‐語呂合わせを作って
  5. コツ③‐横断勉強
  6. 優先順位‐ガッチリ・てきとー
  7. 捨て問(やらなくてよい)リスト
  8. 法律用語が苦手なら

性消の文系・理系

 「性消」ですが、基本的に、「暗記と記憶」の作業です。

 文系は、品名に馴染みがないため、最初は苦労しますが、配偶者のように、すぐに慣れます。

 理系も、化学専攻以外なら、手を焼きますが、配偶者のように、すぐに諦めがつきます。

 文系・理系ともども、「性消」の勉強負担に、「大差」はありません。

性消の優先順位

 乙4には、「33個前後」の危険物がありますが、全部が全部を、ガチ暗記する必要はありません。

 「性消」には、優先順位があります。

 「需要がある危険物」と「危険な危険物」ほど、本試験で問われます。

 逆を言うなら、「需要がそんなにない危険物」「あまり危険ではない(そう簡単に燃えない)危険物」は、手を抜いてもよい、という次第です。

 すべての危険物を、均一に勉強する必要はないので、まずは、この点を、頭に刻んでください。

需要「大」を最優先

 「性消」の試験勉強で最優先すべきは、「ガソリン」「灯油」「軽油」「重油」といった、需要(実需)のあるものです。

 ぶっちゃけ、乙4は、これら4つの危険物のためにある、といって過言ではありません。

 「ガソリン」は、テキストや過去問に載っていることは、引火点・発火点・燃焼範囲はもとより、色や臭いや静電気、有毒性等々、細かいところまで、すべて憶えます。

 下の画像は、典型的な「ガソリン」の出題です。

 

 「ガソリン」は、テキストに載っていることは、「すべて出る」と踏んでいてください。(こんなん出ないだろう)と思うものほど、出ています。すべて狙われているので、ガチ暗記が必要です。

 次に、「灯油」「軽油」は、ガソリンほどではないですが、それでも、細かいところまで押さえておくべきです。

 特に、ド頻出の引火点・発火点等は、ガチ暗記が必要です。

 参考までに、例題の「灯油」を、挙げておきます。

 最後の「重油」は、重要性は落ちますが(燃え難いので)、第3石油類の筆頭のためか、かなりの頻度で出題されます。よって、頻出論点・重要論点は、押さえておくべきです。

 参考までに、「丙種の重油の例題」を、挙げておきます。

 本試験では、これら「ガソリン」「灯油」「軽油」「重油」が出ないときはないので、まずもって、これらを優先します。特に、「ガソリン」は、最優先です。

危険なものを優先

 先述したように、本試験では、危険なものほど問われ、そうでないものほど問われません。

 結論から言うと、「特殊引火物」→「第1石油類」→「アルコール類」→「第2石油類」→「第3石油類」→「動植物油類類」といった感じに、優先していけばよい、といった寸法です。

 言うまでもなく、乙4危険物のなかで、最も危険なのは、「特殊引火物」です。

 んなもんで、まずは、「特殊引火物」の危険物を、最優先します。

 昨今の乙4は、難化傾向にあるため、当該「特殊引火物」の細かい性質が、実によく問われています。

 たとえば、「アセトアルデヒド」ですが、「容器に、銅、銅合金、銀を使用してはならない」といった、細かい性質が出題されています。

 そのほかにも、「ジエチルエーテル」で、「静電気が発生しやすい」が出題されていました。

 「二硫化炭素」は、いわずもがな、「発火点・・・90度」「水中保存」が、ガチでよく出ています。

 「特殊引火物」の各危険物は、「ガソリン」と同じくらい、細かい性質まで、押さえておくべきです。

 んで、危険な「第1石油類」「アルコール類」も、「特殊引火物」に倣って、細かいところまで押さえておきます。

 最近では、「アセトン」や「ピリジン」なども、試験で問われるようになってきました。

 残る「第2石油類」と「第3石油類」ですが、ぶっちゃけ、個々の危険物の代表的なものを、2~3個、押さえておくだけでいいです。

 たとえば、「重油は、水に浮く」や「兄は、臭い(アニリンは不快臭あり)。兄は、緊張で褐色(栗色)になる(光・空気で変色)。兄は、人目にさらされると赤紫になる(サラシ粉で赤紫に変色)。」だけで、1点取れたりします。後は、過去問を解いておけば、大丈夫でしょう。

 最後の「動植物油類類」ですが、「酸化熱による自然発火」くらいを憶えて、過去問を解いておけば、OKです。(そもそも、動植物油類類は、試験に出ない方が多いです。)

 こんな風に、「危険なもの」ほど、細かく、丁寧に押さえ、そうでなくなるにつれて、ざっくり・てきとー・いい加減といった感じに押えていく、といった寸法です。

性消のヒント‐勉強方法を手短に

 手前味噌ながら、「性消」の勉強に当たっては、このページをよく読んでください。

 「性消」には、眩暈がするほど、莫大な特徴・数字・語句があるため、その全てを憶えようとすると、配偶者並の“嫌気・嫌悪・倦怠感”が生じます。

 「性消」は、ある程度、勉強方法が確立されています。

 以下に述べる、3つのヒントと、3つのコツを把握してから、本腰を入れてください。

 徒手空拳で臨むより、圧倒的に、効率が良くなるはずです。

ヒント1:解いて憶える‐問題演習重視

 「性消」は、「問題演習」です。

 ぶっちゃけ言うと、「問題を解きながらの方が憶えやすい」です。

 「性消」には、テキストでガチ暗記しなくてはならないものもありますが、問題を解くうちに憶えてしまうものも、数多くあります。

 問題演習の方が、暗記の負担が少ないです。

 憶えるのが苦手な人ほど、問題をたくさん解いてください。

ヒント2:テキストと過去問

 テキストの「チャレンジライセンス 新訂版」には、初学者でもクイズ感覚で解ける“程よいレベル”の問題がたっぷりあります。

 テキストの記述に目を通したら、果敢に、問題を解いてください。答えを見ながら、解説を見ながらでいいです。これだけでも、そこそこ実力が付きます。

 んで、テキストの練習問題が大丈夫になったら、過去問の「乙種4類 危険物取扱者試験」に、駒を進めます。

 過去問は、気負わないでOKです。というのも、テキストと被る問題も数多いので、そこそこ解けてしまうからです。

 んで、過去問が一通り解けたら、後は、テキストにはなかった問題を特訓したり、間違った問題を解き直したり、苦手な論点を集中暗記したりする、といった寸法です。

ヒント3:暗記は細切れ時間

 「性消」の試験問題は、「知識問題」ばかりです。

 複雑なものや応用的なものは出題されず、大半は逐語的なものです。

 よって、細切れ時間の勉強が、とても有効です。

 わたしは、通勤時に、「性消」の暗記をしていました。

 「性消」は、机の前でなくても、いくらでも勉強できます。

 特に、文系は、「物化」という難所があるので、「物化」は机の前で勉強し、「性消」は他で勉強すると、効率がいいです。

コツ①‐最初は、ざっくりノートで頻出事項だけ押える。

 はじめて、テキストの性消を見ると、ずらずら並んだ文言や数字に、どんな人でも、“めまい”がします。

 そこで、各危険物の頻出事項を、ブログの「乙4性消ざっくりノート」にまとめています。

 当該ざっくりノートとテキストとを突き合わせながら、頻出事項・注意事項だけを、マーカーなりアンダーラインを引くなりして、チェックしていってください。

 たとえば、「二硫化炭素」なら、まずは、「発火点90度」あたりに線を引きます。

 たとえば、「ガソリン」なら、「定番数字」に、マーカーを塗りたくります。

 んで、チェックが終わったら、テキストの問題に当たってみてください。そこそこ、選択肢を判別できるはずです。

 それ以降は、問題集なり過去問なりと並行しながら、テキストの各論点を押えていけば、スムーズに実力が涵養できるはずです。

 ところで、すべての特徴・性質を、一時に追うのは、不可能です。

 しかし、1~2つでも、危険物の特徴が頭に入ると、そこから、根が伸びるように、残りの特徴・論点が頭に残っていきます。

 わたしは、乙種全種の危険物を、「最初は1つ方式」で、憶えていきました。「最初は1つ、後は、少しずつ付け足すような感じ」が性消のコツです。

コツ②‐憶えることが多いので、語呂合わせを作って憶えていく。

 「性消」は、「語呂合わせ」をフルに活用すべきです。

 たとえば、特殊引火物の品名は「朝(あさ)にジエチルエーテル」などと、語呂を作って憶えます。→「“”セトアルデヒド・“”んかプロピレン・“”硫化炭素・ジエチルエーテル

 たとえば、水溶性液体用泡消化薬剤(対アルコール泡消化剤)は、「汗汗ピリピリさんさん→“アセ”トン・“アセ”トアルデヒド・“ピリ”ジン・氷酢“酸”・“酸”化プロピレン」くらい憶えます。

 性消の語呂合わせは、「危険物・乙4の性消 ブログ記事一覧」にまとめています。

 「水溶性危険物は語呂+ぐりぐりで憶える」や「水にわずかに溶ける危険物のまとめ」、「語呂で一発暗記!水溶性液体用泡消火器の語呂」などがあるので、参考にしてみてください。

コツ③‐横断的な勉強をすると忘れにくい。

 危険物の性消を憶えるコツに「横断学習」があります。

 危険物の特徴ごとに、「有色系/無色系」、「異臭系」や「芳香系」でまとめて、危険物を横断して憶えると、忘れにくいです。

 テキストや問題集には、たいがい、危険物の一覧表があります。

 最初のうちは、目にしてもナンノコッチャでしょうが、ある程度、勉強が進むと、知識の整理に、この上なく便利なことがわかります。

 下の画像は乙4ではないのですが、特徴ごとに、マーカーで染めていくと、一目で特徴が頭に入るので、効率がいいです。

 サンプル画像のは、「無色系」なら緑色でマークし、「有色系」なら黄色でマークして、『色分け』しています。

 

 テキストや過去問に付いている、表やリストをフル活用して、横断学習をしてみてください。記憶のノリが違うはずです。

手前味噌ながら

 ブログに、横断事項をまとめた記事があります。ゼロから作るより、楽なはずです。

 「危険物・乙4‐性消:横断まとめタグの投稿記事」を、参考にしてみてください。

 たとえば、「乙4危険物の有毒・有害(腐食・凍傷・やけど)の横断まとめ」や「重合・保管・炎の色の横断まとめ」などの横断的な記事があります。

 「お気に入り」に入れておいて、配偶者と目を合わせたくないときに、眺めてみてください。

「捨て問(やらなくてよい)」リスト

 まず、大前提として、危険物の「数字」すべてを、押さえる必要はありません。

 以下に、「捨ててもよい」「やらなくてよい」ところを、リストアップしていきます。

リスト1:沸点

 まずもって、各危険物の「沸点」は、無視していいです。

 当該沸点が出るのは、「特殊引火物」の定義文くらいです。

 わたしは、乙4と甲種の受験の際は、一切、沸点を憶えずに試験に臨みましたが、一発合格でした。

リスト2:ほとんどの化学式

 次に、無視をしてもいいのは、「化学式」です。

 たとえば、ジエチルエーテルの化学式は、「C2H5OC2H5」ですが、“こういうもの”は、一切、憶えなくていいです。

 本試験にて、個々の危険物の化学式が出題されることは、まずないでしょう。

 出る可能性もありますが、わたし的には、「捨て問」を推奨します。毎回出るなら憶えるべきですが、出るか出ないか定かでないのに、何十個もの化学式を憶えるのは、割に合いません。

 わたしは、乙4受験の際は、化学式を1つも憶えずに試験に臨みましたが、ちゃんと合格できています。

 しかし、「物化」では、メタノール(CH3OH)やエタノール(C2H5OH)といった、有名どころの化学式が出る可能性があります。よって、「物化」で問われた化学式ぐらいを、憶えておけばよいでしょう。

リスト3:大半の「発火点」

 「発火点」が問われるのは、「二硫化炭素」、「ガソリン」、「灯油・軽油」、そして、「クロロベンゼン」くらいです。

 「二硫化炭素」の発火点は、「90度」で、最低温度です。配偶者並に危険です。(当該90の数字は、ガチ暗記してください。出ます。)

 「ガソリン:300度」「灯油・軽油:200度」も、よく出ます。この数字も、要ガチ暗記です。

 本試験では、「ガソリンの発火点は、灯油より低い」などと出題されています。「×」ですね。

 最後の「クロロベンゼン」の発火点は、「638度」で、最高温度です。常識的に見て、自然発火の恐れはありません。(当該638は、てきとーでいいです。600くらいに憶えておけばOK。)

 わたしは、乙4と甲種の受験の際、発火点は、先の数字しか憶えていません。

リスト4:大半の「燃焼範囲」

 「燃焼範囲」が問われるのは、「特殊引火物(上限値)」「ガソリン」「灯油」「軽油」くらいで、極めて、限定的です。

 よって、先に挙げた危険物以外の「燃焼範囲」は、無視します。

 わたしは、乙4と甲種の受験の際、「燃焼範囲」で憶えていたのは、「特殊引火物」「ガソリン」「灯油」「軽油」くらいでした。

リスト5:「蒸気比重」

 危険物の「比重(水に浮くか浮かないか)」は、重要論点なので、「水に沈むもの」は、覚えておくべきです。

 参考:比重が1以上の危険物の横断まとめと憶え方‐危険物取扱者 乙種4類(乙4)の性消

 しかし、「蒸気比重」の数字は、一切、憶えなくていいです。

 これまで、「蒸気比重」の数字が、個別具体的に問われたことは、ほとんどありません。

 たとえば、「ガソリンの蒸気比重は、8である」といった出題はそうそうない(ごく稀)、といった次第です。(なお、先の例題は「×」で、ガソリンのそれは「3~4」です。)

 わたしが乙4の受験の際、「蒸気比重」で憶えていたのは、「すべて、1より重い」だけで、数字は、一切、憶えていませんでした。

 まあ、強いて言えば、「ガソリン・・・3~4」だけでいいでしょう。(ガソリンの4文字で「4」くらいで憶えましょう。)

法律用語が苦手なら

 「性消」の頻出論点に、「危険物の定義」があります。

 たとえば、「特殊引火物」とは、「(1気圧において)発火点が100度以上のもの、または、引火点が-20度以下で沸点が40度以下のもの」となっています。

 んで、「第1石油類」とは、「引火点が21度未満のもの」となっています。

 下線で引いた「以下」や「以上」、「未満」がそこそこに、問われるのです。

 たとえば、「○○の引火点は、21度だった。よって、第1石油類となる」などと、出題されるわけです。(「×」です。「未満」は「含まない」です。)

 以上・以下等の使い分けが不明な人は、「以下・以上・未満・超える」に、目を通しておいてください。

 また、「法律用語のコツ」には、「及び(および)」と「並びに(ならびに)」や、「または」と「もしくは」など、混同しやすい法律用語をまとめているので、参考してみてください。

乙4勉強方法リンク

 乙4の科目別勉強方法は、以下のページです。

 ・乙4独学「勉強方法」まとめ

 ・乙4独学「法令」

 ・乙4独学「物化」

 ・乙4独学「性消」

乙4のこまごました試験情報

 乙4に関するこまごましたことは、たとえば、「危険物取扱者や消防設備士を他府県受験するときの願書と封筒」などを、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「危険物取扱者 乙種4類:ブログ記事」をばご参考ください。

 合格体験記は、「乙種4類の合格体験記」です。

 また、乙4の求人数など、資格情報をまとめた「乙4:独学資格ガイド」も、併せて、お目汚しください。

 ビルメン資格に興味があるなら、「設備系資格優先順位」や「全くゼロからのビルメン資格」が役に立つかと思います。

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