65問‐福岡県 H30年度(2018年度)過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、小児の疳及び小児鎮静薬についての問題です。漢方処方製剤の選択肢が2つもあるので、難易度は高いです。とはいえ、小児の疳の漢方処方製剤は、数が限られているので、ここだけ、勉強するのも一手です。

65問‐小児の疳及び小児鎮静薬

 

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難易度コメント+こたえ

 本問の難易度は、「難」です。

 なお、本問の解答は、こちら(数字のみ)です。

解説:ア

 アの「小児では、特段身体的な問題がなく、基本的な欲求が満たされていても、夜泣き、ひきつけ、疳の虫の症状が現れることがある。」ですが、正しい記述です。

 基本事項です。テキストで確認しておきましょう。

 よって、選択肢の「ア」は、「正」と相なります。

解説:イ

 イの「小建中湯は、症状の原因となる体質の改善を主眼としており、比較的長期間(1ヶ月位) 継続して服用されることがある。」ですが、正しい記述です。

 基本的に、医薬品の長期連用は、推奨されていません。

 しかし、「疳の薬(小児鎮静薬)」は、体質改善に主眼が置かれているので、選択肢の言うように、「1ヶ月」という長期に渡って、使用されることがあります。

 参考:小建中湯

 よって、選択肢の「イ」は、「正」と相なります。

 なお、「鎮静」の漢方処方製剤も、体質改善が主眼なので、「比較的長期間(1ヶ月位)」使用されることがあります。

解説:ウ

 ウの「小児鎮静薬として使用される漢方処方製剤は、作用が穏やかであるため、生後3ヶ月未満の乳児にも使用することができる。」ですが、誤った記述です。

 絶対レベルの論点で、ほぼ毎年、出題されるものです。

 生後「3ヶ月未満」の乳児に、漢方処方製剤を使用してはなりません。

 ガチ暗記してください。

 薬の年齢制限に下限がないとはいえ、生後「3ヶ月未満」の乳児に、漢方処方製剤を使用してはなりません。

 よって、選択肢の「ウ」は、「誤」と相なります。

 なお、数字が問われています。「3ヶ月未満の乳児」のところは、意識的に憶えておきましょう。

 「“1ヶ月”未満」とか「“3歳”未満」とか「“3ヶ月以下”」などと出題されても、「3ヶ月未満」と、正確に判別できるようになっておきましょう。

解説:エ

 エの「抑肝散は、小児の夜泣きに用いる場合、1週間程度服用しても症状の改善がみられないときには、さらに1週間程度服用を続ける必要がある。」ですが、誤った記述です。

 「疳の薬(小児鎮静薬)」ですが、体質改善目的の場合は、「比較的長期間(1ヶ月位)」服用されることがあります。

 しかし、なのです。

 設問の言う「夜泣き」の場合は、事情が異なっており、使用期限は「1週間位」となっています。

 そして、1週間程度服用しても症状の改善がみられないときは、服用を中止し、専門家に相談して、適否を見直すことになっています。

 このように、「夜泣き」の場合だけは、異なる数字・異なる対応となっています。

 先の体質改善のケースと、ごっちゃにしないようにしましょう。

 参考:抑肝散

 よって、選択肢の「エ」は、「誤」と相なります。

答え

 「ア」は「正」です。

 「イ」は「正」です。

 「ウ」は「誤」です。

 「エ」は「誤」です。

 「正しい組み合わせ」は、「2」と相なります。

 正解:2

 さて、最終解答でミスったのなら、必ず、「登録販売者の解答は2回念押し‐最終得点は2~3点上がる」に、目を通しておきましょう。選び方を変えるだけで、点が取れます。

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医薬品

 61問:かぜ及びかぜ薬・・・「ふつう」。

 62問:風邪薬・・・「ふつう」。

 63問:解熱鎮痛薬・・・「ふつう」。

 64問:めまい及び乗物酔い防止薬・・・「ふつう」。

 65問:小児の疳及び小児鎮静薬・・・「難」。

 66問:鎮咳去痰薬・・・「ふつう」。

 67問:口腔咽喉薬及びうがい薬(含嗽薬)1・・・「ふつう」。

 68問:口腔咽喉薬及びうがい薬(含嗽薬)2・・・「難」。

 69問:胃液分泌抑制作用・・・「ふつう」。

 70問:健胃薬・・・「難」。

 71問:整腸薬及び止瀉薬・・・「ふつう」。

 72問:瀉下薬・・・「ふつう」。

 73問:胃腸鎮痛鎮痙薬・・・「ふつう」。

 74問:駆虫薬・・・「ふつう」。

 75問:心臓などの器官や血液に作用する薬・・・「難」。

 76問:高コレステロール改善薬・・・「ふつう」。

 77問:貧血用薬・・・「ふつう」。

 78問:循環器用薬・・・「やや難」。

 79問:痔疾用薬・・・「ふつう」。

 80問:外用痔疾用薬・・・「ふつう」。

 81問:女性ホルモン・・・「ふつう」。

 82問:婦人薬・・・「難」。

 83問:カンゾウを含む漢方処方製剤・・・「難」。

 84問:アレルギー用薬・・・「ふつう」。

 85問:アレルギーに用いられる漢方処方製剤・・・「難」。

 86問:鼻炎薬・・・「ふつう」。

 87問:眼科用薬1・・・「ふつう」。取れる問題。

 88問:眼科用薬2・・・「ふつう」。

 89問:抗菌作用・・・「ふつう」。

 90問:ステロイド性抗炎症成分・・・「ふつう」。

 91問:殺菌消毒薬・・・「ふつう」。

 92問:毛髪用薬・・・「やや難」。

 93問:歯槽膿漏薬・・・「ふつう」。

 94問:禁煙補助剤(咀嚼剤)・・・「ふつう」。

 95問:滋養強壮保健薬・・・「ふつう」。

 96問:ビタミン成分・・・「ふつう」。

 97問:生薬成分・・・「難」。

 98問:殺虫剤・・・「ふつう」。

 99問:尿糖・尿タンパク検査・・・「ふつう」。

 100問:妊娠検査薬・・・「ふつう」。

H30 福岡県 科目別

 苦手科目の克服等には、以下の科目別リンクを利用してください。

 ・H30 福岡 ガイダンス

 ・医薬品に共通する特性と基本的な知識(第1~第20問)

 ・人体の働きと医薬品(第21~第40問)

 ・医薬品の適正使用と安全対策(第41~第60問)

 ・主な医薬品とその作用(第61~第100問)

 ・薬事に関する法規と制度(第101問~第120問)

独学向け教材

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こまごましたもの

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