登録販売者:鎮咳去痰薬のポイントとインデックス

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 登録販売者の試験科目「主な医薬品とその作用(通称:医薬品)」の第2章「呼吸器官に作用する薬」の「鎮咳去痰薬」の試験ポイントと、配合成分の個々のページへのインデックス。

総論はねらい目

 「医薬品」の勉強では、個々の成分の作用・特徴ばかりに目が行きがちです。しかし、「総論」の方が、圧倒的に出題率は高いです。

 膨大な数の成分を憶えるより、1~2ページしかない「総論」の方が、コストパフォーマンスが高いです。

 まずは、ここから押えて、1点をもぎ取りましょう。

鎮咳去痰薬と咳・痰

 試験で何気に出て(アレレ)となるのが、鎮咳去痰薬等の定義です。

 鎮咳去痰薬は、咳を鎮める、痰の切れを良くする、また、喘息症状を和らげることを目的とする医薬品の総称です。

 咳は、気管や気管支に何らかの異変が起こったときに、その刺激が中枢神経系に伝わり、延髄にある咳嗽中枢の働きによって引き起こされる反応です。

 咳はむやみに抑え込むべきではないが、長く続く咳は体力の消耗や睡眠不足をまねくなどの悪影響があります。

 気道粘膜から分泌される粘液に、気道に入り込んだ異物や粘膜上皮細胞の残骸などが混じって痰 となります。

 これら、概論的なことがよく問われるので、テキスト精読は必須です。

 ひっかけ問題として、以下のような出題があります。

 「咳は、気管や気管支に何らかの異変が起こったときに、その刺激が中枢神経系に伝わり、小脳にある咳嗽中枢の働きによって引き起こされる反応である」とか…、

 「気道粘膜から分泌される粘液に、気道に入り込んだ異物や粘膜上皮細胞の残骸などが混じってとなる」などと出ます。

 言うまでもなく、両方とも「×」です。

鎮咳去痰薬のポイント

 まず、「重複」が頻出論点です。

 鎮咳去痰薬の諸成分は、風邪薬や鼻炎薬、鎮暈薬等にも配合されています。そのため、それらの薬と鎮咳去痰薬とを併用すると、効き目が強くなったり副作用が現れやすくなったりします。

 本試験では、「一般用医薬品において、かぜ薬と鎮咳去痰薬では、成分や作用が重複することが多いが、併用しても差し支えない。」などと出題されます。

 言うまでもなく、「×」です。

 同様の趣旨で、「咳止めと鼻炎の薬は影響し合わない」は、誤った認識となっています。

鎮咳去痰薬の注意点

 よく出るのは、「鎮咳去痰薬には、発熱を鎮める効果は期待できない」です。

 発熱をアレするのは、解熱鎮痛薬等です。咳や痰を鎮めるのが「鎮咳去痰薬」です。

 次に、「受診勧奨」です。

 咳がひどい、痰に線上の血が混じる、黄色や緑色の膿性の痰が出る場合は、早めの受診を勧めます。

 痰を伴わない咳(空咳)が続く場合は、間質性肺炎の初期症状のおそれがあります。「間質性肺炎」は、登録販売者のド頻出論点ですので、押えておきます。

 咳・息切れが長期間続く場合は、慢性気管支炎や肺気種、慢性閉塞性肺疾患(COPD)が疑われるので、早期の受診を勧めます。

 喘息の症状を、鎮咳去痰薬(一般用医薬品)で抑えることはできますが、それは一時的なものなので、一般用医薬品のみで対処せず、早期の受診が必要です

 鎮咳去痰薬の総論ポイントは、以上です。上記ポイントで「1点」取れるはずです。


鎮咳去痰薬の個々の成分

 「鎮咳去痰薬」に登場する各成分へのリンクです。

鎮咳去痰薬:麻薬性鎮咳成分

 コデインリン酸塩

 ジヒドロコデインリン酸塩

鎮咳去痰薬:非麻薬性鎮咳成分

 ノスカピン

 ノスカピン塩酸塩

 デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物

 チペピジンヒベンズ酸塩

 チペピジンクエン酸塩

 ジメモルファンリン酸塩

 クロペラスチン塩酸塩

 クロペラスチンフェンジゾ酸塩

 フェノールフタリン酸デキストロメトルファン

鎮咳去痰薬:アドレナリン作動成分

 メチルエフェドリン塩酸塩

 メチルエフェドリンサッカリン塩

 トリメトキノール塩酸塩

 メトキシフェナミン塩酸塩

鎮咳去痰薬:キサンチン成分

 ジプロフィリン

鎮咳去痰薬:去痰成分

 グアイフェネシン

 グアヤコールスルホン酸カリウム

 クレゾールスルホン酸カリウム

 エチルシステイン塩酸塩

 メチルシステイン塩酸塩

 カルボシステイン

 ブロムヘキシン塩酸塩

鎮咳去痰薬:抗炎症成分

 トラネキサム酸

 グリチルリチン酸二カリウム

鎮咳去痰薬:抗ヒスタミン成分

 クロルフェニラミンマレイン酸塩

 クレマスチンフマル酸塩

 カルビノキサミンマレイン酸塩

鎮咳去痰薬:殺菌消毒成分

 セチルピリジニウム塩化物

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

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