危険物取扱者 乙種6類(乙6)の独学

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 危険物取扱者 乙種6類(乙6:酸化性液体)の独学に必要なことを最小限にまとめています。合格率、勉強方法、独学向け教材について。乙6は、試験対象の危険物が6個と、他の類に比べて特殊な事情にある。試験勉強自体は楽だが、本試験は決して楽観できない。合格率は65%前後と、乙種の中では低い。おまけの、甲種受験資格の「乙1と乙6の選択」についても言及。

乙6(酸化性液体)の合格率と独学可否

 乙6の合格率は、直近6年の平均で「65.8%」です。

 直近のH28は、「64.3%」と、65%を切っています。

 乙6は、乙種の1・2・3・5・6類の中で、合格率が一番低い試験です。他の類に比べていの一番に7割を切り、合格率は「65%」前後をうろうろしています。近年は下げ止まった感がありますが、それでも油断はできません。

 参考:乙種6類(乙6)の合格率と挫折率

 乙6の受験に当たっては、危険物取扱者試験そのものが、「難化傾向」にあることを、頭の片隅に入れてください。油断していると足元を掬われて、落ちます。

 そして、乙6自体、他の類とは異なる「特殊事情」にあることを、頭の片隅においてください。

 後述する、テキストと過去問をきっちり消化していれば、合格点はまず確保できるのですが、「特殊事情」により、勉強していても落ちる可能性は「ある」のです。

 教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は、テキストは文系向けの「チャレンジライセンス 乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者テキスト 新訂版」を、過去問は「乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者試験」を利用します。

 乙6は、危険物の数が少ないので、楽そうに見えますが、実際はそうではないので、「油断大敵」と「甘く見ない」で、乙6に臨んでください。

 公式の過去問(例題)に解説を付与しました。問題レベルや傾向は、「危険物取扱者 乙種6類(乙6)の公式過去問+解説インデックス」を参考をば。

乙6の独学について

 乙6は、乙種の中で、最も危険物の少ない類です。試験対象の危険物は、「6個」しかありません。

 参考:乙1→27個、乙2→12個、乙3→15個、乙4→30個前後、乙5→17個、乙6→6個。

 乙6は、危険物が6つしかないため、試験のボリュームが、他の類と比べて格段に少ないのです。

 このため、他の乙種試験との公平さを保つためか、乙6は、難問の出る可能性が、格段に高くなっています。要は、試験間の調整が働いている、といった寸法です。

 そら、乙1のように27個もある試験と、当該乙6のように6個しか試験対象がない試験とでは、出題傾向が同じなわけがありません。

 後述するように、試験の傾向は他の乙種と同じなのですが、「量が少ない分、質で攻めてくる」的なノリで、見たことも聞いたこともない問題がビシバシ出てきます。

 テキストと問題集をしっかり消化していれば、まず、合格点の6割は確保できますが、時折、ガチ難問が5問も出てくることがあり、全く気が抜けません。

 乙6は、試験勉強自体は楽でも、本試験では難問に当たりやすいので、得点勘定が実にしにくくなっています。

 先述したように、試験対象の危険物は「6個」しかありませんが、絶対に気が抜けないので、しっかりテキストと過去問を仕上げておいてください。

傾向も勉強方法も大差なし

 試験の傾向は、乙4と変わらず、「5:5」か「6:4」の問題構成です。

 先の数字を補足すると、性消の全問題数「10問」のうち、基礎・基本レベルのカンタン系が5問か6問、点数の取りにくい難問系が5問ないしは4問出題される、という次第です。

 カンタン系は、テキストと過去問を仕上げておけば、点が取れます。ほとんど同じ問題だからです。

 対して難問系では、テキスト外・過去問外の未知の問題で構成され、全く見聞きしない問題が1~3問、最悪、5問出る可能性があります。

 他の類では、難問系とはいえ、テキストと過去問レベルの選択肢も多く、全く点数が取れないというわけではないのですが、事が「乙6」となると、そうはいきません。

 「乙6」は、他の類と比べると、格段に難しい問題が出る可能性が高く、難問系の5問すべてが手も足も出ないガチ難問で、全解答をあてずっぽで答える事態も、大いに予想されます。(わたしのケースです。頭を抱えました。)

 合格のポイントは、「カンタン系で点を稼ぎ、難問系の失点をカバーする」です。

 乙6は、当該ポイントが実にシビアです。カンタン系の問題では、絶対に点を落とさないよう、肝に銘じてください。カンタン系を1問でも落とすと、とたんに赤ランプが点灯します。1失点で不合格です。

 さて、乙6の試験勉強ですが、勉強自体は、乙4の「性消」と同じです。

 乙6だからといって、別段、変わったことをするわけではありません。

 乙4同様に、各危険物の色や、水に溶ける・溶けないかとか、爆発するかしないとか、各危険物の特色や、個々の消化の方法を憶えていくだけです。

 乙6の本試験は、先に述べたように、見たこともない難問が出題されるので、テキスト・過去問レベルのことは、100%確実に取れるようになっておきましょう。

 繰り返しますが、乙6は、ボリュームが少ないから楽だ、なんて甘く見ていると、落ちます。

独学向けの教材

 「教材レビュー」にて詳細に述べていますが、読むのがメンドウな人は…、

 テキストには、文系でも使えるし、基本問題が多くて挫折の少ない「チャレンジライセンス 乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者テキスト 新訂版」を…、

 過去問には、唯一の市販過去問である「乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者試験」でそろえれば、鉄壁です。(当該過去問は毎年版が改まるので、必ず『年度』を確かめて、受験年度の適っているかどうかを確かめてください。

 危険物取扱者試験自体が難化しているので、テキストに過去問を追加するほうが無難です。

勉強時間‐2週間

 結論から言うと、乙6は、試験勉強のボリュームは少ないので、「2週間」がベストです。

 「1週間」でも合格はできますが、強行軍となるので面倒くさいです。

 「2週間」あれば、余裕を持って本試験に臨めます。

 これ以上の期間を見ておくと、逆に「忘れたり」「だれたり」するので、長い時間を設けないほうがいいです。

 なお、乙6の論点の大半は、通勤や通学で消化できます。ちょっとした細切れ時間が「いい勉強」になるので、このくらいの期間で大丈夫です。

 当方が受験したときは、片道25分程度の通勤時間が勉強時間でした。

難易度‐カンタンであるから怖い

 一口で言うと、「試験勉強は楽。だから、本試験が怖い」です。

 先述したように、乙6には、試験対象の危険物が「6個」しかありません。

 過塩素酸、過酸化水素、硝酸、発煙硝酸、三フッ化臭素、五フッ化臭素の6つなのですが、質・ボリュームともに、他の類の危険物と似たり寄ったりです。

 ちなみに当方が使ったテキストでは、6類は「4ページ」しか紙面がありません。

 このため、憶えることは少なく、試験勉強自体は楽です。

 また、複雑怪奇な特徴を持つ危険物はなく、他の類の危険物同様、似たり寄ったりな性質で、質的な面でも、負担は少ないです。

 しかし、先に述べた「試験間調整」のため、難問が出題されやすく、本試験が実に「予想の付かないもの」となっています。

 乙6は、負担が軽いゆえに怖い、です。

乙6の勉強方法

 基本は、乙4の「性消」でやった勉強と同じです。

 参考:乙4の独学

 とはいえども、乙4に比べると、乙6は格段に危険物の数が少ないので、語呂合わせやまとめなどをする必要はありません。

まずは、問題演習

 特殊事情にある乙6とはいえ、まあ、まずは、問題を解きながら、各危険物の特徴を押さえていきます。

 テキストの問題を1回でも解けば、どこをどう憶えていけばいいか、眼目が見えてくるものです。

 テキストの問題演習を元に、各危険物の特色や特徴を、少しずつ、頭に入れていくのですが、一時に憶えようとするのは、独学ではご法度です。少しでいいです。

 たとえば、「過塩素酸」なら、「空気と接触で発煙」だけでいいでしょう。

 たとえば、「過酸化水素」なら、「粘性のある液体」とか「3%でオキシフル」くらいでいいです。

 テキストには、危険物の性質がグダグダ羅列されていますが、一番憶えやすいところから手を付けるのが、短期合格+省力合格のコツです。

乙6は細かいところまで

 先述したように、乙6はその特殊事情のため、他の類では出そうもないことでも、出題される可能性があります。

 比重や沸点などは面倒なので憶えなくてもいいですが、テキストや過去問で記載されていること・指摘されていることは、たとえば、「酸化力は、発煙硝酸のほうが、硝酸より高い」などは、頭に叩き込んでおきましょう。

 乙6は、ホント油断ができないです。さくっと突いてきます。

乙6まとめ

 問題演習をして、主要な論点、頻出論点をまずは押さえます。序盤は1個くらいでいいです。

 で、問題演習ではカバーできないところは、何度もテキストを読み込んだり、語呂合わせや横断まとめで、頭に入れていきます。

 乙6は、難化傾向にあるとはいえ、先に紹介した「チャレンジライセンス 乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者テキスト 新訂版」と「乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者試験」を、2~3回解いていれば、落ちることはないでしょう。合格点ギリギリで受かるはずです。

 乙4同様に、乙6も「回数」で合格です。

 毎年合格率は下がっていますが、それでも「60%」台であり、きちんと勉強したならまず、合格点の6割は確保できます。

 油断せず、勉強していれば、「乙6」に落ちることはまずないし、1回の受験で独学合格できるはずです。

おまけ:甲種受験資格‐乙1と乙6どっち?

 乙6は、甲種の受験資格の獲得のため、取る人が多いです。

 乙種のうち、特定の4つを持っていると、甲種の受験資格になります。

 ちなみに、甲種の受験資格とは、『乙3と乙5が固定で、(乙1 or 乙6)、(乙2 or 乙4)』の4乙種です。

 そこで、乙1か乙6を選択することになるのですが、個人的には、「乙1」のほうを勧めます。

 理由は、乙1は、勉強すれば間違いなく合格できるからで、乙6は、運の要素があるから避けたいのです。

 乙6は、テキストと過去問を消化すれば、まず合格できるのですが、出題者が意地悪をして、対処の難しい実務問題や、文系泣かせの理系常識問題を多用してくれば、合格は格段に危うくなってしまいます。合否は「運頼み」になってしまうのです。

 対して、乙1は、努力と勉強量の「自力」で、合格できます。乙1の危険物は27個もあり、出題者はベーシックな問題を多く出してくるからです。

 1回の試験で確実に受かりたい人は、乙1がよいでしょう。ボリュームはありますが、勉強すれば、間違いなく受かります。また、甲種受験の予習にもなります。

 運否天賦でもいいという方や、勉強時間があまり取れない方は、乙6です。難問率は高めですが、試験問題の半分は基礎・基本レベルなので、合格は可能です。

乙種のこまごましたもの

 乙種に関するこまごましたことは、たとえば、「危険物取扱者や消防設備士を他府県受験するときの願書と封筒」などを、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「危険物取扱者:ブログ記事」をばご参考ください。

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