アーカイブ 23問‐乙4公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 アーカイブの問題です。危険物取扱者 乙種4類(乙4)の公式過去問の、かつて第23問目だったものの解説。令和2年度までの公式過去問に掲載されてました。本問は、化学用語の問題で、「単体」「化合物」「混合物」を問うています。基礎的な元素記号や化学式を憶えていれば解ける問題なので、文系は必ず点にしないといけません。

アーカイブ 23問‐化学用語

 

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難易度コメント+こたえ

 本問のレベルは「ふつう」です。

 文系の人は、ぎょっとしますが、先述したように、基礎的な元素記号や化学式を思い出せば、正解できます。

 中学レベルの元素記号や化学式は、再暗記しましょう。

 こういう「暗記で取れる問題」を、落とさないことが、独学合格の肝です。

 本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。

解説

 本問のテーマは、「用語問題」です。

 一種の知識問題なので、勉強していれば、穏当に1点です。

 「単体」とは、「1種類の元素からなる純物質」です。水素(H2)や水銀(Hg)などが該当します。

 「化合物」とは、「2種類以上の元素からなる純物質」です。水(H2O)や硝酸(HNO3)、塩化ナトリウム(NaCl)などです。

 「混合物」とは、「2種またはそれ以上の物質が、化学的結合をせず交じり合ったもの」です。空気(窒素や酸素など)やガソリン(さまざまな炭化水素)、食塩水(水と塩)、配偶者(悪意と失望)などが該当します。

解答

 本問は、「消去法」で選択肢を絞っていくと、解答時間が短くなります。

単体チェック

 「単体」から見ていくと、選択肢3の「アンモニア:NH3」が「×」なのがわかります。これで、選択肢3が消えました。

化合物チェック

 次に、「化合物」を見ていきます。

 まずもって、選択肢2と4の「硫黄:S」ですが、これは、「単体」なので、「×」となります。

 よって、選択肢2と4が消えます。

最終チェック

 残るは、選択肢1と5です。

 選択肢5では、「化合物」のところが「空気」になっています。

 ご存じのように、空気には、窒素や酸素や二酸化炭素など、たくさんのもので構成されています。んなもんで、「化合物」ではないです。

 また、選択肢5の「混合物」の「ジエチルエーテル」は、化学式が「C2H5OC2H5」なので、混合物ではなく、「化合物」です。

 んなもんで、選択肢5は「×」となります。

 選択肢の2、3、4、5が誤りとなるので、正解は「1」となる次第です。

 以下、選択肢ごとの解説です。

選択肢1

 「単体」の欄は、「硫黄」となっています。元素記号は「S」です。「○」です。

 「化合物」の欄は、「アンモニア」となっています。化学式は「NH3」です。化合物で「○」です。

 「混合物」の欄は、「軽油」となっています。「軽油」は、ガソリンと同じ「混合物」です。「○」です。

 選択肢1は、「単体」「化合物」「混合物」のすべてが「○」です。従って、本問が正解となります。

選択肢2

 「単体」の欄は、「カリウム」となっています。元素記号は「K」です。「○」です。

 「化合物」の欄は、「硫黄」となっています。元素記号は「S」です。化合物ではないので、「×」です。

 「混合物」の欄は、「ガラス」となっています。「ガラス」は、ケイ酸塩を主成分とする硬く透明な物質で、「化合物」です。んなもんで、「×」です。

 参考:WIKI‐ガラス

 選択肢2は、「単体」が「○」ですが、「化合物」「混合物」が「×」です。従って、本選択肢は「誤り」となります。

選択肢3

 「単体」の欄は、「アンモニア」となっています。化学式は「NH3」です。単体ではないので「×」です。

 「化合物」の欄は、「エタノール」となっています。化学式は「C2H5OH」です。化合物なので「○」です。

 「混合物」の欄は、「空気」となっています。「空気」は、窒素やら酸素やらで構成されているので、「○」です。

 選択肢3は、「化合物」「混合物」が「○」ですが、「単体」が「×」です。従って、本選択肢は「誤り」となります。

選択肢4

 「単体」の欄は、「銅」となっています。元素記号は「Cu」です。単体なので「○」です。

 「化合物」の欄は、「硫黄」となっています。元素記号は「S」です。化合物ではないので「×」です。

 「混合物」の欄は、「塩化ナトリウム」となっています。化学式は「NaCl」なので、化合物となり、「×」です。

 選択肢4は、「単体」が「○」ですが、「化合物」「混合物」が「×」です。従って、本選択肢は「誤り」となります。

選択肢5

 「単体」の欄は、「酸素」となっています。元素記号は「O2」です。単体なので「○」です。

 「化合物」の欄は、「空気」となっています。「空気」は「混合物」なので、「×」です。

 「混合物」の欄は、「ジエチルエーテル」となっています。化学式が「C2H5OC2H5」なので、化合物となり、「×」です。

 選択肢5は、「単体」が「○」ですが、「化合物」「混合物」が「×」です。従って、本選択肢は「誤り」となります。

答え

 本問は、「正しいものはどれか?」という設問です。

 すべてが正しいのは、選択肢1です。

 答え:1


過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

法令

 1問:危険物の品名・・・基本中の基本問題。「やさしい」。

 2問:予防規定・・・迷彩あるも「普通」。

 3問:指定数量計算・・・「ふつう」。

 4問:保安距離・・・「ふつう」。語呂合わせ。

 5問:5種消火設備・・・「やや難」。捨て問でよい。

 6問:屋内タンク貯蔵所・・・「難」。解けなくはない。

 7問:市町村長への届出・・・「ふつう」。取れる問題。

 8問:使用停止命令・・・「ふつう」。基礎・基本レベル。

 9問:定期点検・・・「やさしい」。絶対レベル。

 10問:免状の書換・再交付・・・「ふつう」。

 11問:危険物保安監督者・・・「難」。ポイントのみ。

 12問:移動タンク貯蔵所・・・「ふつう」。取れる問題。

 13問:保安検査・・・「ふつう」。

 14問:運搬容器・・・「やさしい」。基本問題。

 15問:給油取扱所:顧客用固定注油設備の彩色・・・「難」。解けない。捨て問。

物化

 16問:可燃物・・・「やさしい」。文系でも解ける。

 17問:燃焼要素・・・「ふつう」。

 18問:mol計算・・・「ふつう」。ガンバレ文系。

 19問:自然発火・・・「ふつう」。文系でも取れる。

 20問:消火剤・・・「やさしい」。文系ガチ取り。

 21問:静電気・・・「やや難」。

 22問:燃焼熱計算・・・理系可。文系不可。

 23問:化学基礎用語・・・「ふつう」。文系OK。

 24問:金属のイオン化列・・・「やさしい」。文系100%。

 25問:状態変化・・・「やさしい」。文系OK。

性消

 26問:類ごとの共通性状・・・「やさしい」。

 27問:第4類の貯蔵・取扱・・・「やさしい」。

 28問:第1石油類・・・「やさしい」。

 29問:乙4の貯蔵・・・「ふつう」。解ける。

 30問:4類火災・・・「ふつう」。

 31問:自動車ガソリン・・・「ふつう」。

 32問:キシレン・・・「ふつう」。解ける。

 33問:灯油・・・「ふつう」。解ける。

 34問:アセトアルデヒド・・・「やや難」。だが解く。

 35問:アセトン・・・「難」。

アーカイブ(旧掲載問題)

 旧15問(R5)‐給油取扱所

 旧26問(R5)‐類別の特性

 旧8問(R4)‐許可の取消

 旧13問(R4)‐保安講習

 旧21問(R4)‐静電気

 旧31問(R4)‐4類性状

 旧4問(R2)‐保安距離

 旧12問(R2)‐危険物保安監督者

 旧20問(H29)‐静電気

 旧21問(H28)‐熱化学用語

 旧27問(H29)‐泡消火剤

 旧29問(H29)‐ガソリン

独学向け教材

 「教材レビュー」にて詳細に述べていますが、読むのがメンドウな人は…、

 テキストは、文系でも大丈夫な「 チャレンジライセンス 乙種4類危険物取扱者テキスト 新訂版 」を…、

 過去問は、最新問題が掲載される「 乙種4類危険物取扱者試験 令和6年版 」を利用します。

PDF過去問の閲覧

 

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乙4のこまごましたもの

 乙4に関するこまごましたことは、たとえば、「危険物取扱者や消防設備士を他府県受験するときの願書と封筒」などを、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「危険物取扱者 乙種4類:ブログ記事」をばご参考ください。

 試験科目個々の勉強方法は、「乙4の独学」をお読みください。

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