乙5公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第24問は、おなじみの危険物の類ごとの性状を問う問題です。出題形式が「誤っているものはいくつ?」のため、解答に手こずります。また、設問Cは、3類の勉強をしていないと厳しいです。解けなくても仕方ないですが、復習だけはキッチリしておきましょう。

24問‐類別の性状

 

 本問のレベルは「難」です。

 出題形式が「正解はいくつ?」に加えて、設問3が手ごわいです。

 第3類危険物の勉強をしていないと厳しいので、本問は落としても仕方ないです。

解説

 攻略法あります。「語呂と理屈で憶える乙種の○○性」と「すぐ憶えられる乙種の液体・固体」を参考にしてください。

A

 設問Aの「第1類危険物は、酸素を含有しているため、加熱すると単独でも爆発的に燃焼」云々ですが、第1類危険物は「不燃性」です。なので、単独では燃えません。

 また、後半の「爆発的に燃焼」ですが、このような燃え方をするのは、ジェット燃料や火薬の成分となる「第5類危険物」の「自己反応性物質」です。

 従って、本選択肢は「誤り」となります。

B

 設問Bの「第2類危険物は、いずれも固体の無機物質で、酸化剤と接触・混合すると、衝撃等で爆発」云々ですが、1つ1つ見ていきましょう。

 第2類危険物は、おなじみの「こ・・こ・えき・えき・えき」で、「固体」です。固体の表記は正しいです。

 後半の、「酸化剤と接触…」も、その通りです。

 誤っているのは、「無機物質」のところで、第2類危険物は、有機物です。第2類の「引火性固体」にある「ゴムのり」などをイメージしてみてください。

 従って、本選択肢は「誤り」となります。

C

 設問Cの「第3類危険物は、いずれも自然発火性物質および禁水性物質の両方の危険性を有する」云々ですが、設問をよく読まないといけません。

 「第3類危険物」は、確かに「自然発火性物質および禁水性物質」で、両方の危険性を有するものが大半です。

 しかし、1つの危険しかないものもあるのです。

 たとえば、「リチウム」は「禁水性」のみで、「自然発火」はしません。

 たとえば、「黄りん」は「自然発火性」のみで、「禁水」ではありません。つーか、黄りんは水中保存します。

 本選択肢は、「いずれの」のところが「×」です。

 従って、本選択肢は「誤り」となります。

D

 設問Dの「第4類危険物は、炭素と水素からなる化合物で、蒸気は重く…、火源があれば着火」云々ですが、後半部分は正しいのです。

 しかし、前半の「炭素と水素からなる化合物」のところが誤りなのです。

 第4類危険物のほとんどは、炭素と水素からなります。しかし、ごぞんじの「二硫化炭素(CS2)は、水素が含まれていないのです。

 従って、本選択肢は「誤り」となります。

 当該設問は、頻出するド定番論点なので、しっかり憶えておきましょう。

E

 設問Eの「第6類危険物は、酸化力が強く、自らは不燃性であるが、有機物と混ざると酸化させ、着火させることがある」云々ですが、1つ1つ見ていきましょう。

 第6類危険物は、「酸化性固体」なので、酸化力は強いです。そして、「不燃性」です。

 「有機物と混ざると酸化させ、着火させることがある」も、そのとおりです。だからこそ、第6類危険物は危険なのであります。

 従って、本選択肢は「○」となります。

まとめ

 本問は、「誤りはいくつか?」の問題です。

 正しいのは、Eのみです。従って、「誤り」は「4つ」で、選択肢4が正解です。

 正解:4


参考リンク

 本問のおさらいには、以下のブログ記事が役に立ちます。

 ブログ:語呂と理屈で憶える乙種の○○性

 ブログ:すぐ憶えられる乙種の液体・固体

過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

乙種5類

 5類例題 インデックス

 26問:類別の性状・・・「ふつう」。

 27問:共通消火方法・・・「やさしい」。

 28問:過酸化ベンゾイル・・・「やさしい」。基本問題。

 29問:5類の貯蔵取扱・・・「やさしい」。

 30問:過酢酸・・・「ふつう」。

 31問:5類の性状・・・「やさしい」。

 32問:有機化過酸化物・・・「やさしい」。解けなくはない。

 33問:ニトロセルロース・・・「やさしい」。取れる。

 34問:ジアゾジニトロフェノール・・・「やさしい」。取れる。

 35問:性状当て・・・「ふつう」。

独学向け教材

 「教材レビュー」にて詳細に述べていますが、読むのがメンドウな人は…、

 テキストは、文系でも大丈夫な「 チャレンジライセンス 乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者テキスト 新訂版 」を…、

 過去問は「 乙種1・2・3・5・6類危険物取扱者試験 令和6年版 」を…、

 …利用します。

 危険物取扱者試験は、難化傾向にあるので、「テキスト+過去問」の2冊体制で臨むのが最も無難です。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 受験が終わっても、ボイラーや冷凍機械等の試験で使えるし、サブ機としても使えます。2電工を機に「Fire HD」を検討するのも、損はないです。

危険物取扱者のこまごましたもの

 危険物取扱者に関するこまごましたことは、たとえば、「危険物取扱者や消防設備士を他府県受験するときの願書と封筒」などを、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「危険物取扱者:ブログ記事」をばご参考ください。

 試験科目個々の勉強方法は、「乙5の独学」をお読みください。

みんなとシェアする