管理業務主任者の勉強時間

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 管理業務主任者の勉強時間について。管業は、簿記や宅建の有無で、勉強時間が著しく異なる。まったくゼロからの人は、「6ヶ月」は見ておかねば、間に合わない。対して、宅建があれば、「2~4ヶ月」で合格レベルに達する。保有資格で勉強時間は異なるので、各人の状況によって判断する。

ひとくち試験勉強期間

 「管理業務主任者の独学」では、試験勉強期間を、「2~6ヶ月」と述べました。

 数字に開きがあるのは、宅建や簿記の有無で、試験勉強の負担が大きく変わるからです。

 先に注意点から言うと、「2~3ヶ月で受かる人」は、おおむね宅建保有者です。後述しますが、宅建があると、民法等が“ほぼ”学習済みなので、格段に負担が減ります。

 よって、法律の素養のない「まったくゼロからの人」は、「2~3ヶ月」という数字は、まったく参考にならないため、鵜呑みにしてはいけません。

 ゼロからスタートするのであれば、「6ヶ月」は、見ておかなくてはなりません。

簿記3級について

 なお、このページを読んでいるのが、「12月中旬・1月・2月・3月・4月・5月」なら、いっそのこと、「簿記3級」の取得を考えください。

 後述しますが、管業には「会計」の試験問題で、仕訳問題が2問出題されます。

 当該仕訳問題ですが、簿記の3級があれば、100%取れます。

 管業のテキストでは、ページ足らず・内容足らず・練習問題足らずで、仕訳は理解できないと考えてください。

 簿記を勉強したことのある人なら、管業のテキストの記述がいかに無理か、お分かりかと思います。わたしは、簿記で勉強したので、仕訳問題は解けましたが、管業のテキストだけでは、絶対に頭に入らなかったことでしょう。

 ですから、試験まで日のある「12月中旬・1月・2月・3月・4月・5月」にあるなら、いっそのこと、簿記3級から勉強した方が確実に点が取れます。

 「会計」の仕訳問題に苦しんでいるなら、簿記3級で勉強してください。

 3級はそう難しくないので、1ヶ月もあれば、合格ラインに到達できます。管業の受験を機に、3級を取るのも、選択肢の1つとして、見ておきましょう。

 なお、試験まで日がない人、つまり、6~11月にある人は、3級と管業の2足のわらじはシンドイので、管業1本で行くしかありません。

 お手持ちの管業のテキストと過去問とで、がんばってください。

 しかし、何回テキストを読んでも、どうにも仕訳の理屈がわからない・問題が解けないなら、仕訳問題は捨てて、他の問題に尽力して、失点をカバーするようにしましょう。

宅建があると、16%終わってる

 管業の試験科目には、民法や区分所有法といった『法律科目』が多々あります。そのため、法律の素養のある人ほど、有利となっています。

 特に有利になるのは、おなじみ「宅建」です。

 宅建があると、5~6問出題の「民法」や、「その他の法」の宅建業法、借地借家法等の2~3問が“終わったも同然”です。

 つまり、宅建があれば、最初から、合計「約8問」が済んでいるわけです。試験問題は「50問」ですから、最初の時点で、16%が既に終わっているわけです。その分だけ、時間も負担も、軽くなります。

 とりわけ、「民法」が“終わったも同然”なのは、実に大きいです。

 民法は、ややこしくてメンドウで記述も多く、管業でも難科目なのですが、それが、終わっているのですから、時間と手間の点で、実に有利に働きます。

 しかも、管業の民法は、宅建のそれと比べると、格段に易しいです。

 宅建合格者なら、テキストを1ページも読まなくても、「3~4問」は、あてずっぽで取れます。

 んで、テキストをざっくり読んで、過去問演習をざっとすれば、ほぼ全問を、そう時間を割かずとも、取れるようになります。だから、宅建があると、実に有利なのです。

要領も宅建と一緒

 宅建があると、物理的に作業量が減るのに加えて、「試験慣れしている」ことも、実に大きいです。

 宅建があっても、「区分所有法」や「マンション管理適正化法」などの法律を、新たに勉強しなくてはならないのですが、実質、試験勉強の要領は、宅建と変わらないため、すぐに馴染めます。

 新しい法律を勉強するのは負担ですが、それでも、(あー、こういう問題が出るから、こういう風にやればいいよね)的な見当が“すぐ”付くので、実力の伸びは、格段にいいです。

 こうした次第で、宅建があると、質・量ともに有利になるといった次第です。

 んなもんで、宅建保有者の方や、そのほか、法学部卒等で民法の素養のある人は、「2~4ヶ月」で、合格レベルに達する、といった寸法です。

 ちなみに、わたしは、行政書士や宅建で民法を勉強したことがあり、さらに、簿記2級があったので仕訳問題は余裕で取れ、10月からの「2ヶ月合格」でした。

ゼロからの人へ

 こんな次第で、管理業務主任者は、宅建や簿記が有ると、格段に、勉強時間が短くなります。

 これらの資格はメジャーな資格で、持っている人も多いです。そのため、「管業は2~3ヶ月で受かった」という話が“相対的に多くなる”わけです。

 しかし、先述したように、法律や簿記の素養がゼロであれば、相応の時間を食うことを、必ず、念頭においてください。

 「民法」は、理解型の試験科目のため、「ゼロ」からだと、そこそこ、時間がかかります。

 「区分所有法」も、ややこしい規定が多いので、これまた、時間がかかります。しかも、知識問題も多々出るので、暗記と記憶にも、時間がかかります。

 これら2科目の勉強は、こういうとアレですが、“格段に”嫌気の差す科目となっています。ですから、ちょっと勉強から離れる時間・サボる時間を見ておくのが賢明です。

 こうした次第で、ゼロからなら、ちょっと長めの「6ヶ月」を、見積もっておく、といった寸法です。

 管理業務主任者の勉強時間について述べる人がいたら、その人の経歴や取得資格などを、注意深く読み取ってください。

管理業務主任者のこまごましたもの

 管理業務主任者に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「管理業務主任者:ブログ記事」をばご参考ください。

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