ある独学者の問題演習

ある独学者の問題演習の仕方です。問題にはいくつかのタイプがあります。各問題の選択肢のひとつひとつに時間をかけて、1題の問題を5題分、10題分にしてしまう学習方法です。

はじめに−効率の良い問題演習のために

問題を解くといっても方法・やり方があります。そこで、初学者がやりがちな罠を知ってください。

過去問・問題集には何も書き込まない。

問題演習は回数が大事になってきます。数回やることが前提です。だから、次にやるときにヒントになりそうなことは絶対に書かない。アンダーラインやメモすら禁止です。

答えやヒントが見えるとせっかくの記憶が台無しになります。問題演習した気分になってしまうので、絶対に書き込みません。問題の性質や重要度を測るメモ書き等は、問題のヒントにならないのでオッケーです。

単に解いただけ。

1題に5つの選択肢があれば、実質5問の正誤問題をしてることになるのです。1題するだけでなんと5問分の働きをさせるのです。なんてお得なんでしょう!!!(そう思い込んだ方が吉^^)

1選択肢ごとにじっくり取り組む。その選択肢がなぜ正解で、なぜ誤りなのかその理由を見つけましょう。選択肢の出し方としては以下のような類型があります。ある独学者は、以下の類型に従って問題を構成する選択肢を判別し、もう一回やればいい問題、普通問題、ウンコ問題、クソ問題とランク分けしています。

あとあと、解き直す時の指針なのですよ。問題によってはその選択肢だけを確認する、といったこともします。

タイプA:絶対違う!!

たとえば書類の提出の出題で6ヶ月以内に提出なのに、問題には3ヶ月となっている。

こういう知識問題を解くために「暗記」をします。憶えていさえいれば1秒で判断できます。最初は憶えるのが大変ですが、憶えてしまうと時間をセーブできる問題になります。

タイプB:原則・例外問題

原則として〇〇はやってはいけない。しかし□□(例外)のときにはやってもよし。

問題:〇〇はやってはいけない、これは正解か否か?

答えは×です。「原則として〜」の文言がないとだめですね。なぜなら、例外のときの□□のときにあてはまるかもしれないからです。

(世間一般ではこのことを屁理屈といいます。こんな風に世間の常識から外れがちな問いなので最初のうちは解らないのです。これは屁理屈だと割り切ってしまえばokです。)

テキストや問題集で「原則」と書かれたいたら丁寧にマーカーしておきましょう。

タイプC:微妙〜。

類推しながら考えないと答えに結びつかない問題です。これこそ実力が試されます。この類推問題はある程度慣れが必要なので初学のうちは放置。次第にできるようになります。

このタイプの問題は、様々な規定の知識がないと解答できないので復習にはもってこいです。受験日直前にやると、幅広い復習になります。

結構、むずかしいので、初学のときに、できないからといってそこで止まらないでね。

タイプD:絶対無理

テキストにも載っていなさそうな、超細かい問題です。出題者が適当にひっぱてきた感じのする「重箱の隅をつついた」問題です。

これは放置で。

無視が一番。囚われないように^^

ちなみに選択肢を消去法で消していった後、どうしても絞れない2選択肢があるとします。そのときわたしは、わからないほう、知らないほう、難しいほうに「×」をしています。

以上の4つの類型が問題で出てくる中でほとんどを占めます。4つの類型を頭の片隅にでも置いて、問題演習に取り組んでください。

5選択肢の問題を20題すると、計100個、合格を積み重ねたことになります。各選択肢ごとにコメントをつけれるくらいに、時間をかけてじっくりと取り組んでください。

最初は凄く時間がかかります。5題で1時間とかざらです。面倒なようで、これが一番合格に近い道です。1コの選択肢を追求すること、それは時間がかかるようですが、実際には・・・テキストの該当箇所に当たり・・・法令集に当たり・・・なぜそのようになるのか自問し・・・知らず知らずのうちに、戦うための全体の底上げになってることを忘れないで下さいね。

この時間のかかる問題演習は、全身運動です。

たとえ過去問レベルでも、しっかりとした武器となることでしょう。適当な数の問題演習より、質の高い問題演習をオススメします。

最初のうちは数をこなせられないので、不安になってしまいますが、「数」なんて、受験期間の後半になったとき、質の高い問題演習を続けてると異常なくらい解答の速度が高まり、演習の数をこなせますよ。

試験によっては、5年分くらいの過去問を、2時間くらいでできるようになりますよ。そのくらいスピードアップします。

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