独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

危険物取扱者 乙種の合格率のわかりにくさ

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

危険物取扱者試験でややこしいのはその試験制度。本ページでは、乙種の合格率の違いの背景について述べる。同じ「乙種」でありながら、4類と他の類とでは合格率は倍も違う。当該試験には「試験免除」があるので、こういう合格率の大差が生まれるのである。

端的に結論を言うと、乙種4類の合格率が「30%」台と一番低いのは、『3科目受験』だからで、対して、乙種の1類・2類・3類・5類・6類の合格率が「60%台」と殊更に高いのは、試験免除で『1科目しか受験しない』から、です。

はじめて危険物取扱者を受けようとすると人が戸惑うのは、その合格率です。

乙種の4類は「30%」前後で、他の1~6類は「60%」もあります。

参考:PDF‐危険物取扱者の合格率一覧

当該数字を受けて、(じゃあ、合格率が低くて難しそうな4類は避けて、合格率の高い他の類を受ければいいじゃん)とは、ならないのであります。

試験の一部免除

乙種4類(乙4)の合格率が低いのは、大半の受験生が、「物化」と「法令」と「性消」の3科目・合計「35問」の試験を受けるからです。

対して、乙種の他の類が高いのは、本試験が「性消」のみで「10問」しかないため、合格率が跳ね上がっている、といった寸法です。

危険物取扱者試験には、「試験の一部免除」があり、危険物取扱者の乙種免状のどれか1つでもあると、「物化」と「法令」が免除されるのです。

乙種の1~6類の受験生は、大半が乙4を取得済みであり、当該乙4による一部免除を受けて、“格段に少ないボリューム”の本試験を受けている、という寸法です。

「試験免除」の有無が、「60%」という高い合格率の背景(からくり)です。

こんな次第で、「乙4→低い合格率=難しい」「1~6類→高合格率=カンタン」ではないので、注意が必要です。

おまけ:なぜ、乙4から

はじめて危険物取扱者試験を受けようと思う人が、最初に抱く疑問は、「なぜ乙4からなのか?」という疑問です。

乙種を受験する場合、ほとんどの受験生は「4類」の可燃性液体を受けます。

理由はカンタンで、「乙4が一番需要がある」からで、もっと言うと、「危険物取扱者の乙種で求人があるのは乙4くらい」だからです。

乙4は平均「700件」の求人があるのに対して、他の類は「0~1件」しかありません。

言ってしまうと、「危険物取扱者とは、乙種4類」ってな次第です。

参考:ハローワーク資格別求人数データ

こうした実需を踏まえ、市販されている教材のほとんどは「乙種4類」で、1~6類の教材は格段に少ないのが実情です。

需要から、そして、勉強環境から、まずは「乙4」の受験、と相なる次第です。

ま、こんな次第で、大半の人は「乙4」から受ける→危険物取扱者の免状なし→試験の一部免除受けられない→フル受験→ボリューム多し→低い合格率、といった次第です。

なお、1~6類の教材は、「乙4による試験免除」を前提にしたものがほとんどで、それぞれの類の「性消」だけを編んだものになっています。

参考:乙1~6類のテキスト・問題集

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