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1級陸上特殊無線技士の計算問題は、「暗記だけの受験生を受からせない」ための仕掛け

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

陸上特殊無線技士の2級・3級合格者が、1級を受験するときの心構え。「1級の安易な受験」は、受験料をお布施するようなもの。1級は、計算問題ができないと受からない。

受験した身からざっくり言うと…、

『1級の陸上特殊無線技士は、暗記だけで来た受験生を、受からせないようにしている』と思う次第です。

ちなみに、1級の受験者数は、おおむね1万人で、合格率は25%です。

対して、2級は受験者が5千人弱の合格率は70%、3級は1,500人前後で70%強が受かります。

1万人 VS 5,000人(1,500人)

25% VS 70%(70%)

受験生が、いかに1級で落とされているかの、証左になるかと思います。

で、当該「1級に受からせないようにする」仕掛けが、「計算問題」ってな塩梅です。

1級は別物

陸上特殊無線技士の1級を受験される方は、おおむね、2級や3級の合格者か有資格者でしょう。

わたしのように、ガチ文系で4アマ程度の素養しかない者が、直に1級を受けるほうが少数かと思われます。

で、当該2級・3級の有資格者の方に、指摘しておきたいことがあります。

陸上特殊無線技士の1級・2級・3級の難易度の違い」で詳述してますが、1級は、2級と3級と比べて、比較にならないほど難しくなっている、という次第です。

法規の難易度も上がっているのですが、とりわけぶっ飛んで難しくなっているのが、無線工学の計算問題です。

難易度と出題数ともに、2級と3級のそれを、大きく引き離しています。

2級・3級では、計算問題ができなくても受かりました。

しかし、話が1級となると、計算問題が解けないと受かりません。

2級・3級を持っているが、計算問題が苦手だったり、これまでの試験勉強で理論等に手を抜いていたりしたなら、「1級の安易な受験」を避けるよう、釘を刺しておきます。

1級を、2級・3級の延長線上で受けると、「計算問題」という難敵のため、かなり苦戦します。

1級は、2級・3級とは『別物』の試験だと、考えておきましょう。

有資格者(経験者)ゆえに

これは、わたしが受験したときのことですが、1級の本試験の途中退室の際に、「こんなに難しいとは思わなかったぁッ!!!」なる捨て台詞を、試験官に吐いて去った人がいました。

(念のために言っておきますが、これは決して暴言ではなく、あまりに予想が外れて、思い余った風の発言でした。)

おそらく、この人は、2級や3級の感覚で、1級を受験したのだと思われます。

2級・3級の(あんまり勉強しなくても受かるぜ~)的な感じで、1級を受けてみたら、1級のあまりの難しさに、気が動転した、ってな塩梅です。

なんとなく、わかる気がします。

2級・3級感覚で1級を受けたら、そらビックリするはずです。

わたしは、2級と3級を受けずに1級を受けたので、陸上特殊無線技士に対して、先入観がありませんでした。

しかし、2級と3級の経験者の方には、(陸特ってこんなもん)的なイメージが頭に色濃く残っているかと存じます。

当該先入観が、1級の合格を、かなり妨げているように思われてなりません。

なお、先の途中退室ですが、退室可能の時刻となると、“ごっそり”と受験生が帰っていきました。

「余裕ですな」の受験生はきわめて少数で、多くは「ぜんぜんできんがや」での退室かと思われます。みんな元気がなかったので。

おいしい受験生たち-まとめ

わたしは、簿記やFP技能士といった、「級別」の資格を持っていますが、陸上特殊無線技士ほど、「級」によってやることが、質・量ともに、激変する資格もない、と思っています。

それほど、1級と、2級・3級との間には、巨大な壁があります。

ぶっちゃけ、2級と3級は、1級に通用しません。

3級→2級→1級と、階段状にランクアップするのではなく、「1級だけ壁」となっています。

悪意に満ちた、うがった見方をします。

言うなれば、2級と3級の「受かりやすさ」とは、1級受験の撒き餌なのでは?、という次第です。

2級・3級の合格者は、1級受験の最有力のマーケットで、ボリュームゾーンである。

だから2級・3級には、計算問題の手を抜いた受験生でも、合格させる。

で、調子に乗った受験生を、1級の計算問題で絡めとる。

1級を何度も受験させることで、受験料収入を2度3度、頂戴させていただく…ってな塩梅です。

こういう悪意の見方は、正しくはないでしょうが、真実の一面は突いているように思います。

ちなみに、1級の受験者数は、先述したように、おおむね1万人で、合格率は25%です。

対して、2級は5千人弱の合格率は70%で、3級は1,500人前後で合格率は70%強です。

がっつり、1級で落とされています。

反対に言うと、「1級の受験予定の人」になる2級・3級の合格者が、いかにたくさん作られているか、ってな次第です。

「1級の安易な受験」は、受験料をお布施するようなものであり、「出題者にとって、おいしい受験生」になりかねません。

1陸特は、しっかり勉強しない限り、受からない試験で、とりわけ、計算問題が解けないとまず合格できません。

1級を受験する際は、2級や3級のイメージを払拭して臨むべきです。

1~2ヶ月は、試験勉強に本腰を入れないといけないので、相応の心構えを練って、1陸特を申し込みましょう。

わたしのように安易に申し込んで、計算問題に白目をむかないように。

なお、1陸特の勉強方法等は「1陸特の独学」を…、

教材については「教材レビュー」を、その他、「合格体験記」などを、お目汚しください。

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