一服のススメ

今回は、「一杯の飲み物」についてお話したく存じます。

わたくしたちの5感なのでありますが、意外にだまされやすい代物でございます。

たとえば、肌の触感でございます。

何度も肌を重ねたのに、あんな人だとは思わなかった、というのは、誰しもご経験があるかと存じます。

たとえば、目。視覚は、いくらでもだませるものでございます。人類の半分が朝、鏡や化粧台の前でやっていることを鑑みれば、いかに人類のもう半分がだまされてきたかをご理解いただけるかと存じます。

たとえば、耳。猫なで声で何人の乙女が涙を飲んできたでしょう。

たとえば、口。味覚なんてものは、だまされる最高峰でございます。1000円のお買い得ワインと10万円のロマネコンティエ、貴腐ワインの区別のつく人など稀でございます。

さて、わたくしたちの器官の中でだまされにくいのは、「嗅覚」、お鼻なのでございます。

もちろん、香水でフラフラだまされる方も多くおりますが、香水は最も難しいアイテムと申します。

安っぽい香水なんて物は、何の知識のない素人でも看過すると申します。

世の女性が、本当は大好きな焼肉の匂いや、吸っているタバコの臭いがカラダにつくのを嫌がるのは、嗅覚がその本性を表すからでございましょう。勘付かれるのでございます。

ま、「鼻」は、わたしたちの5感の中で、最も明敏なものとお考えくださればと存じます。

部屋に入った途端、何があるのかわからないが、くさい!!と来たならどこぞに汚れ物があるものでございます。見てもないのにその存在を言い当てることができるのでございます。

さて、この最も敏感な嗅覚を、わたくしたちの休息に取り入れるのでございます。

一服のときには、コーヒーやお茶をいただくことが多いかと存じます。

しかし、急いたように湯を沸かしてどぼどぼ注いでがつがつ飲むのは、どうかと思うものでございます。

休息とは、余裕を生むものでございます。そんな入れ方では、余裕の余の字も出てこないかと存じます。

時には、お茶っ葉やコーヒー豆を少し湿らせてみる事でございます。ゆっくり蒸すのでございます。

さすれば、部屋中に香気がたつものでございます。

そのいいにおいを鼻腔にくぐらせてみるのでございます。

鼻の中の空間に満たすように、匂ってみることでございます。

いつもの休息と違った、安らぎを得ることができるかと存じます。

休んだ気にならない人は、ぜひ、嗅覚からの休息をとご提案する次第でございます。

匂いも

楽しむ

 

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